11月11日の丹羽宇一郎氏講演会の意義。

丹羽宇一郎講演会

3日中国の習近平政権は抗日戦勝利70周年の式典を国家の威信を賭けて開催しました。世界の大国となった中国を印象付けようとしました。

覇権は求めないと習近平主席が言明したとはいえ軍事力の誇示が国威発揚の手段の式典でしたので額面通り受け取る人は少ないでしょう。

ロシアはウクライナをめぐる諸情勢から中国との接近は当然の動きです。韓国は事情が違います。朴槿恵大統領の決断があったと思います。

日本の安倍総理大臣は訪中を断念しました。中国の勢力拡大に対する警戒感を持っているアメリカへの配慮があったと見るのは当然です。

同じアメリカとの同盟国であっても対応が分かれました。日本はアメリカに忠実です。アメリカの戦略の枠外に出ることはしません。

中国の今回の式典が日本国民の中国感情を良くしたことはあり得ません。中国に嫌悪感を持つ人のすそ野を広げたのは確実です。

今回の中国のパフォーマンスは、対中世論悪化の土壌が拡大している中で更に肥料を与えたようなもので残念です。

中国大陸への侵略は無かったと言い募るの論外ですが一方で対日勝利を殊更に取り上げて国威の発揚を図ろうとするのも時代錯誤を感じます。

中国のこうした姿勢の背後には世界第二位の経済大国にのし上がったという自信があることは間違いないと思います。

南シナ海での中国のやり方にも大国意識の発露を感じます。自分の領地ならば何をしても許されるというのではまともな付き合いはできません。

中国国内で様々な諸矛盾が噴出していることも国威発揚に傾斜する姿勢を助長しているのでしょう。巨大な国ですので引き締めが必要です。

特に経済の不調は習近平政権にとって最大の懸念材料だと思います。不満はあっても給料が上がれば不満は抑制できます。

景気が減速して給料が落ち込んだりすると不満の爆発もあり得ます。習近平政権が株価対策に躍起になっているのも理解できる気がします。

中国が政治的により一層大国の振る舞いをしてくるのは間違いありません。経済的には不安を抱えたままであることもまた事実です。

日中関係の環境は変化しました。こうした状況下で日中友好活動に取り組んでいくにはどうしたら良いのかを冷静に考え直す時期に来ました。

11月11日に丹羽宇一郎前中国大使を招いて横浜で講演会を開催します。これからの日中友好を考える絶妙のタイミングでの講演会となりました。

丹羽宇一郎氏は伊藤忠商事のトップを務め中国やアメリカの経済事情に精通しています。前中国大使の経験があります。

そして今日中友好協会の会長として2017年の日中国交正常化45周年を成功させようと意気込んでいられます。

これからの日中友好運動を考える上で丹羽氏ほど適任な講師は居られないと思います。丹羽氏の見解を元に大いに議論を深めたいです。

神奈川県日中友好協会挙げて応援してもらえる体制も出来ました。11月11日午後6時半より横浜石川町のかながわ労働プラザホールです。。