禹王サミットin臼杵報告3
禹王サミット報告の最終回です。日本人の中国への好感度は改善の兆しが見えません。逆に中国の抗日戦争勝利70周年記念式典の印象によって悪化していると思います。
こうした環境の中で中国の文化に関わる催しをするのは困難が伴います。それにもかかわらず300数十人の方が参加したことは意義深いと思いました。
臼杵市以外から100人の参加者がありました。国同士の関係が悪くてもに中間の文化のつながりを探求し発表する取り組みは根強いことを証明してくれました。
足柄地域から全国に禹王を通じた郷土史研究者同士の交流を呼びかけてから5年が経ちました。地道な取り組みの積み重ねが絆を太くしてくれました。
禹王の探求は日本と中国との関係を大きく改善する可能性を秘めています。日中双方の国民感情が悪くても中国人観光客の日本観光の勢いは止まりません。
中国人観光客に日本における禹王の文化の受け止め方を観てもらうことです。もっと中国人にアピールするような仕掛けが必要だと思いました。
(臼杵市山中の神社の祠)
本来の観光は地域の光すなわち文化を観ることです。中国に源流のある禹王の文化を日本は受容しました。日本流のやり方で現代にまで受け継いできました。
日本流のやり方でということが大切です。日本は外国の文化をいち早く取り入れて日本流に変容させて自分のものとすることが得意中の得意です。
物真似をしているだけではありません。日本の底流を流れる日本の土着の文化の土台がなければなりません。外国の文化の受容の巧みさは日本文化の特色です。
この日本文化の特色を中国人にもっと知ってもらいたいです。驚くはずです。禹王文化の発祥の地の中国の禹王遺跡と日本の遺跡との違いは一目瞭然です。
巨大さが圧倒的に違います。中国は全てを破壊し新たに巨大なモニュメントを造るのを好みます。日本は古いものを大切にし丁寧に残そうと心掛けます。
中国人から見れば箱庭のような空間に小さな祠や石碑を建てて大切に守り育てます。治水の神への奉納するこども相撲も中国にはありません。
臼杵には石仏群があります。本場は中国です。一昨年河南省の龍門で石仏群を観ました。スケールの大きさに圧倒されました。臼杵は文化の違いを実感できる場です。
九州には大勢の中国人観光客が押し寄せています。爆買いだけでなく文化観光をプロデュースする取り組みが必要です。臼杵市の今後の課題だと思いました。
石仏群、禹王遺跡、中国人観光客の好奇心をくすぐる地域資源に溢れています。もっと中国人観光者に発信して地域の経済に資するように持っていくことが大切です。
臼杵市はこの10年間で人口が43352人から38772人と大きく減っています。交流人口を増やすことに目いっぱい努力することが必要です。
中国人観光客に文化観光を仕掛けることで双方の理解が深まり地域経済も潤うとなれば一挙両得です。文化は経済と無関係ではないどころか柱です。
中国人にもっと日本に来てもらい日本の文化に触れてもらいましょう。日本はの本の地域に根差した文化を更に磨きをかけてお迎えしましょう。関係慶全の土台となります。