箱根町、町長と議長のタッグで危機突破

2015-09-29 14-14-59

昨日午後箱根町議会の西村和夫議長からの要請で大涌谷周辺の三次元レーザースキャナーによる計測結果について勉強会を開催しました。

日本写真測量学会のメンバー3人で箱根町町議会銀や議会事務局の方々に8月19日に実施した計測結果を説明しました。山口昇生町長には9月3日に報告済みです。

警戒レベル3の時期、箱根町より特別の許可を得て実施したものです。神奈川県の温泉地学研究所の協力を得ました。3か所から3時間の計測でした。

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水蒸気の噴煙が障害になりましたが鮮明な画僧が出来ました。離れた所から計測できますので危険な地域に立ち入らず図ることが出来ます。

計測を積み重ねればきちんとした基礎データが取得できます。基礎データを作成することが出来れば変化があった時に比較が出来ますので有効です。

西村議長をはじめ議員の方々には三点を強調しました。一つは計測結果に基づいて画像処理する技術は急速に新派しているということで4す。

地上型の三次元レーザースキャナーだけでなくドローンと呼ばれる無人の飛行機に搭載して空から計測も可能です。車に載せて動きながら図ることもできます。

計測結果は一つ一つは三次元の情報を持った点ですがそれを集合させると精密な画像となります。このデータに基づいて様々なシミュレーションが可能となります。

学術研究に役立つことはもちろんですが災害対策にも活用できます。二つ目は判りやすい画像となりますので防災の啓発や教育に活用できます。

昨日実施したような勉強会を箱根町内の各地域単位で行えば住民の皆さんの火山活動に対する理解が進みます。学校教育の現場でも使えます。

三つ目は画像処理を専門的に施せば観光資源にもなることです。箱根町のジオパークの一角に設置できれば注目を集めると思います。

箱根町、賑わいを取り戻しつつあると思いました。箱根湯本に向かう電車も観光客が目立ちました。外国人が多いです。中国系の方が大半です。

しかし、西村議長の話では、大涌谷周辺の火山活動の活発化による箱根町の観光産業への打撃は大きかったということです。売り上げが大幅ダウンだということでした。

箱根町議長、お盆休み明けから激しく動いています。太田国土苦痛大臣をはじめ国の関係各機関、神奈川県の黒岩知事ら県の関係者に頻繁に面談しています。

西村議長は元日本大学の駅伝の名物監督です。体育会系で率直な物言いが持ち味ですので大臣であろうとも知事であろうとも思い切った発言をしていると思います。

一方山口町長は箱根町の助役から町長に就任した実務家ですので冷静さが持ち味です。災害時にはトップが落ち着いた物言いで登場することは大切です。

箱根町の行政と議会の2人のトップはそれぞれ持ち味を発揮して今回の大涌谷の問題に対処していると思いました。上手に役割分担が出来ています。

課題は、県西地域の中心地、小田原を中心に広域で危機に対応する体制づくりです。今回の箱根のピンチをチャンスと捉えて是非取り組んで欲しいです。