日本大学での富士山噴火対応研究に向けて

 

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(日本大学学内ポスターセッション提案ポスター)

日本大学は来年4月から危機管理学部を創設します。同じく新設するスポーツ科学部と一緒に東京・三軒茶屋にできるキャンパスに移ることになっています。

私は、総合科学研究所から危機管理学部に派遣されて講義を受け持つことになっています。1年生しかいないまっ更なところから始まります。

危機管理学部には警察や防衛省、法務省、公安調査庁、国土交通省といった官庁で経験を積んだ実務家の先生方が揃っています。危機管理という学部の名称にぴったりです。

テロから災害まで幅広い布陣を引いて学生を育てて行こうという発想です。公務員や警察官や自衛官、企業でも安全にかかわる部署に人材を育成しようということです。

私は教養過程の講義を受け持ちますので町長としての経験を活かして公務員になるための基礎的な心構えを講義したいと思っています。

講義と同時並行で危機管理に関する研究も進めることにしています。富士山の噴火に対応するための総合的な研究が出来ないか提案しています。

日本大学は強大な総合大学です。危機管理学部にも災害対応の専門家の先生がいられます。文理学部や理工学部にも様々な分野の専門家が揃っています。

この総合力を活かして富士山噴火という難題に立ち向かえないかと思っています。危機管理学部の先生をはじめ声をかけさせていただいたところ賛同者が結集できました。

土木分野、測量分野、法制度の分野。これに経済分野の専門家の先生も加えたかったのですが研究を進めながら共同研究者を増やして行きたいと考えてます。

共同提案を何としてでも認めていただいて文理融合の総合研究として全力投球したいです。まずは噴火対応の基礎となる測量から始めたいです。

三次元のレーザー計測、赤色立体地図、ドローンを活用した空からの測量、モバイルマッピングと呼ばれる車両を活用した計測といった最先端の測量を実施たいです。

流域単位で測量データを集めて詳細な流域図を創ることから始めることが大切です。河川の水の流れは県境など無関係に流れますので流域で捉えなくては意味がありません。

山林も手入れが行き届かず土砂崩れが起こっていて変化しています。最新のデータをとり直す時期です。何とか今回の研究をきっかけにしたいと思っています。

基礎データが出来れば様々なシミレーションが可能です。大雨が降った場合にどのような状況になるかなど画像として示すことが出来ます。

本来ならば行政が手がける分野ですが危機管理学部を創設する日本大学が部分的にせよいち早く対応することで行政の対応を促すことにつながります。

映像化は大切です。画像処理は目覚ましく進歩しています。リアルな画像で今どのような危険が迫っているか再現できます。世論喚起に大いに役立つはずです。

研究機関が先行して取り組み世論を喚起し行政を動かし本格的な対応へとつなげていくという新たなサイクルが見えてきます。まずは共同研究の第一歩を踏み出したいです。