「世のため人のために生きて生涯現役」~田中丘隅(きゅうぐ)に学ぶ~

本日還暦です、60年支えていただいた全ての皆様に感謝です。一巡りした訳です。清新な気持ちで残りの人生を充実させたいと燃えています。

このひと月とても忙しかったです。睡眠時間を相当に削ってしのぎました。これまでの選挙の体験が大いに活きました。遅く寝ても4時には起床出来ます。

ただ寝ぼけ眼で文章を書くとろくなことはありません。誤字脱字、誤変換、偉大な人物の名前を間違えたり散々でした。ブログはお休みにしました。

何がそれほど忙しかったかと言いますと研究費獲得のための申請書類を書くのに追われました。国の資金獲得を目指したのが2件、日本大学内のが1件です。

最初の締め切りは日本大学内の研究資金でした。学内の研究者が共同で研究するテーマの募集があり先月末にプレゼンテーションも行いました。

来年4月に危機管理学部を創設する日本大学が総力を挙げて日本のシンボル富士山の噴火という大きなリスクに備えようという提案内容でした。

審査される側に回ると力みます。気合いが入りまくり10分の制限時間では説明が足りませんでした。補足の質問がありましたので助かりました。

文部科学省の研究予算の方は、一つは中国の治水神・禹王が東アジア諸国内でどのような形態で残されているかを詳細に調べ比較研究するものでした。

「足柄の歴史再発見クラブ」や「治水神・禹王研究会」で取り組んできた民間研究を土台にして法政大学の国際日本学研究所とともに研究の新展開を目指します。

もう一つは「かすみ堤」の効用です。酒匂川に3ヶ所残っている「かすみ堤」を直接の題材として取り上げて新たな治水として政策提案するための研究です。

全国的に記録的な集中豪雨が頻発する現代こそ大水の時に一時的な遊水機能を果たす「かすみ堤」の役割にもっと着目する必要があります。

国内各地の事例を調査した上で富士山の噴火対応に直結する酒匂川の「かすみ堤」の効用を日本大学と名古屋大学の理工系の先生とともに研究します。

研究費の申請に加えて先月の30日には生まれて初めて学会で発表をしました。北海道の釧路で開催された日本写真測量学会で「治水」に関して提案しました。

日本写真測量学会の会員が持っている最先端の測量技術を流域全体を考えた「治水」に応用していく必要があるという内容です。会員の意欲喚起を目指しました。

この間、関東学院大学主催のシンポジウムで開成町の町づくり戦略を話す機会もありました。てんてこ舞いでしたが乗り切ることが出来ました。

還暦を迎えた今目標とする人物がいます。300年前富士山の噴火後に酒匂川の治水工事の指揮を執った田中丘隅です。田中の生き様を実践したいです。

田中丘隅は、川崎宿の財政を安定させ隠居後一念発起して当時の第一級の儒学者に師事をして勉強し直しました。同時に諸国を見て回りました。

その後治水の第一人者として再び世に登場し酒匂川の治水という難工事をやり遂げました。50代で勉学をやり直して真の活躍は60になってからです。

生涯現役のお手本みたいな人物です。原動力は世のため人のためという哲学だったと思います。田中丘隅を学び真似ます。わくわくしてきます。