前中国大使丹羽宇一郎氏講演会

2015-11-11 18-45-22

前中国大使で日中友好協会会長の丹羽宇一郎さんを招いての講演会が11日にありました。会場は横浜・中華街のすぐそばにある「かながわ労働プラザ」でした。

平日の夜で満席とはいきませんでしたが250人ほどが集まりました。主催は東アジアから平和を拓く実行委員会です。一昨年から活動を続けてます。

2012年の国交正常化40周年は尖閣問題で交流行事の大半が飛びました。丹羽さんは2017年の正常化45周年でリベンジを果たしたいと会長に就かれました。

講演では最近の南シナ海における米中対立について見解を述べられていました。首脳会談で武力衝突は避けることを再三確認してるということです。

現状はこのメカニズムが機能しているのでエスカレートすることはないとの見方でした。ただ歴史を紐解けば安閑としていて良いとはいえません。

1600年以降の世界史で覇権国に対し新興国が挑戦するパターンで15回中11回が戦争になっているということでした。油断はできないと言われてました。

中国の強気の姿勢の背後には中国の外交政策の転換があると見ていました。かつての中国の最高実力者の鄧小平主席の時代は力を隠し控え目な対応が外交方針でした。

習近平時代に入り一変しました。力の外交を始めました。19世紀中葉のアヘン戦争から西欧、日本から領土を奪い取られた時代を反転させようとしています。

丹羽さんは中華民族の夢と表現されていました。この姿勢が軋轢を生んでいます。決定的対立にならないよう注意を払っているとはいえ危険要因です。

中国のこうした言動の背後には経済力の拡大があります。既に日本を凌駕しその存在感は増す一方です。無視できないどころか中国なしには世界経済は語れません。

しかし一方では経済格差が拡大し政治が不安定になる危険性もあります。丹羽さんは経済が安定的に拡大し生活水準が上昇できるかどうかが焦点と観ていました。

暮らしが安定すれば政治も安定し民主化も進むという見方です。衣食住の方が先決ということです。現在の中国はまだこの段階ですがいずれ改善すると見ていました。

中国は戦争する余裕はありません。世界と仲よくすることでしか生きられないと言われてました。この点では日本と同じいわば運命共同体です。

生活水準が上がり民主化が進めば中国は連邦国会にならざるを得ないという見方で4した。国家が巨大過ぎて統一国家として民主主義は成り立たないということです。

覇権国家アメリカの力の陰りは確かです。強大な中国の時代は既に始まってます。この両者に挟まれて日本はどう生きるのかが問われます。

アメリカにただついて行けば良いという姿勢は間違いだと言い切ってました。中国に力で対呼応しようとしても太刀打ちできないとも言われてました。

日本の良さを丹羽さんはメイドインジャパンの信頼に象徴させていました。日本が教教育水準の高さで培ってきた日本の良さを失っては日本は滅びると言われてました。

丹羽さんの話を伺っていて日本は岐路に立たされていると痛感させられました。日本の本来の良さに原点回帰し米中どちらからも一目置かれる日本の創造が必要です。