神奈川県西部地域の市町村合併合併論議は正々堂々と。その2
21日付のタウンニュースの足柄版に「デスクリポート」が掲載されていて南足柄市が市政懇談会で提起した小田原市との合併問題について論評しています。
足柄地域の地域紙はありません。新聞広告と一緒に各世帯に配布され発行部数が多いタウン紙がジャーナリズム的な役割を果たすことは意義あることです。
デスク氏は南足柄市の加藤修平市長に政治決断を迫っています。小田原市と合併する方針で臨むのかそれとも広域連携にとどめるのか明確にすべきだとしています。
県西地域の市町村合併問題は2000年代後半に一度議論しました。協議は整わず当面は広域連携で進めようということで協議体が発足しました。
小田原消防と足柄地域1市5町で構成する足柄消防組合の合併が実現しました。現在は小田原市の斎場の広域化について最終的な協議が進んでいます。
合併協議の終結から5年が経ち再び合併論議が持ち上がろうとしています。今度は2市8町全体の合併ではなく中核となる市の構成についてが焦点です。
小田原市と南足柄市が合併して人口25万人弱の中核市となり総務省が提唱している「連携中枢都市」の指定を受けて新たな広域連携を進めようというものです。
私は広域連携の現状をもう一度捉え直し再編成することに大賛成です。中でも酒匂川有域全体を見渡した治水体制の構築を主張しています。
世界の観光地箱根も大涌谷の火山活動によって打撃を受けました。箱根を中心とする広域観光のあり方を少なくとも足柄地域まで広げて再検討する必要があります。
このような広域連携を進めるには中心となる拠点市が強力であることが望ましいです。そのための手段として小田原市と南足柄市の合併は大いに検討すべきです。
タウン紙のデスク氏が述べているように南足柄市の加藤市長の判断が一番の鍵であることは間違いありません。合併慎重派だっただけに尚更注目されます。
私は加藤市長が合併慎重派だったことは南足柄市民に合併論議を呼びかけ理解を求めるに際して支障にはならないと思います。逆に状況の変化を示す好条件です。
加藤市長は4年の市長体験を経て南足柄市の現状をどう総括したかをまず明確にする必要があります。その上で合併という手段の有効性を示すべきです。
状況の変化により市町村合併が南足柄市のためにもなり広域的にも求められているという判断に至ったのならば堂々と合併論議に踏み込むことを期待します。
小田原市と南足柄市の合併に期待する理由がもう一つあります。加藤憲一小田原市長が成長を遂げていることです。素質を開花させつつあると思います。
先月28日に横浜で行われた関東学院主催のシンポジウムで人口減少自治体の代表として論議に参画していました。態度は落ち着いてました。
人口減少も大きな文明の流れの中で捉えて対処して行こうという発想方法はしなやかで頼もしさを感じました。県西地域のリーダーに相応しいと思いました。
南足柄市の加藤市長と小田原市の加藤市長、両加藤市長が率直に話し合い両市の市民に本気で理解を求めれば県西地域に新たな拠点市の誕生となるような気がします。