現役最長老の衆議院議員、亀井静香先生が語る憂国
昨日、国会近くの憲政記念館で衆議院議員の亀井静香先生が主催する「日本をどうするセミナー」がありました。500席のホールは立ち見が出てました、
亀井先生は、79歳で現役最長老の衆議院議員です。日本が危ういと切歯扼腕なのだと思いました。「日本をどうする」というタイトルがぴたりとはまってました。
開会のあいさつで、いきなり「マスコミが本当のことを書かない。権力にこびへつらっている。」と亀井節を放ちました。続けてぐさりと物事の本質を突きました。
「戦争中のマスコミと一緒ではないか。権力にきちんとモノ申す機能を果たさないならば独裁国家と一緒ではないか。」とマスコミの姿勢を一喝しました。
セミナーは続いて特別講演に移りました。講師は、評論家の佐藤優さんでした。中東の国際テロ集団の動向について独自の分析に基づいて話されました。
民族、国家、諸勢力による複雑な利害の絡み合いの結果テロが発生していると述べてました。テロは結果であるという認識を持つことが重要ということでした。
イスラム国によるテロの根本原因は、第一次世界大戦中にイギリス、フランス、ロシアが密約を結び中東の民族や国家を機械的に分断したことに由来すると断言してました。
中東を舞台に国家や諸勢力が虚々実々の駆け引きを行っていることを具体的に紹介して国際的にテロの危険性が高まっていることに警告を発してました。
目からうろこのような内容が多く参考になりました。「佐藤講演」を受けて再び登壇された亀井静香先生の講演は、一段と思いが込められた講演となりました。
憂国の情がひしひしと伝わって来ました。「テロを仕掛ける側の敵性国家になってはならない。」と安倍政権の外交路線を厳しく批判しました。
「アメリカの国家戦略にとって都合良いようにコントロールされてしまっている。」と安倍総理を取り囲むブレーン集団をやり玉に挙げました。
話は国内政治に移りました。「自民党は消費税の増税、TPP、大企業優遇、国民にとって不利益な政策を行っていて本来ならば振り子の原理が働くはずだ。」と述べました。
再び野党へと流れが変わるはずだということです。しかしそうはなりません。「あまりに野党がだらしない。このままでは参議院選挙は自民党の勝ち。」と力量不足を嘆いていました。
亀井先生は、全国の地方自治体にも苦言を呈していました。地域活性化に対し動きが鈍いと指摘してました。地方自治体も弱っていると総括してました。
日本中がにっちもさっちも行かなくなって行くような現状です。亀井先生は「11月で79歳を迎えた私ですが再び生まれ出たゼロ歳のつもりで志を掲げる。」と宣言されました。
「できうることをひとつひとつ積み重ねて行く。」とも述べられました。内心は焦りの気持で一杯だと推測します。本来なら一気呵成と行きたいところです。
しかし、その気持ちを抑えざるを得ないのが現状です。あせらず腰を据えて行こうという姿勢に逆に亀井先生の本当の本気を感じ取りました。亀井先生健在を強く感じました。