野党共闘を成立させるカギは国民運動
共産党の志位委員長からの野党共闘の呼び掛けにどうこたえるかは自民党圧倒的に有意な政治情勢の中で野党が存在意義を持つかどうかを決める試金石です。
民主党の岡田代表は共産党からラブコールを受けてもそうは簡単に乗れないという姿勢です。出来る範囲内の選挙協力でという慎重姿勢です。
共産党とのこれまでの関係を踏まえれば常識的な対応といえば対応です。しかし野党の存在意義が厳しく問われている現状で果たして正しい政治判断かは別物です。
共産党に対する不信感、アレルギーが横たわっていることは紛れもない事実です。私もそうです。相当に抵抗があります。二つ返事では乗れず悩みます。
野党共闘のような話は本来ならば水面下で詰めに詰めて表に出す話です。いきなり表舞台で呼び掛けるのは共産党のパフォーマンスではないかと見えてしまいます。
民主党が慎重なことを見越して先に動いた方が有権者の受けが良いという打算が働いたのではないかという見方です。私はそうした側面は否定できないと思います。
不信感が拭えず野党共闘が成立しないままばらのまま参議院選挙に突入すれば自民党と公明党の勝利は間違いありません。野党の存在意義は更に低下します。
事実上の大政翼賛の成立に近づきます。憲法改正の動きが加速することは間違いありません。安保法案の廃案など夢のまた夢、憲法そのものが危うくなります。
国民一人一人がこうした危機意識を持ち改めて共産党の志位委員長の提案を見つめ直した時どのように行動するかが問われているのだと思います。
民主党の岡田代表に野党をまとめることを期待しても器量からして無理です。危機意識を持った国民の側の行動が野党共闘の原動力だと思います。
国民側が呼びかけることで共産党アレルギーは薄まります。野党側に違いを乗り越えて戦おうという機運を生じさせる力になると思います。
既に国民側から野党へと呼び掛ける動きが出始めています。神奈川県でも女性弁護士や安保法制に反対した若いママさんたちが動き出しました。
3日に横浜で勉強会を兼ねた集会を開催していました。安保法制に反対するオール神奈川の会、「ミナカナ」という会を立ち上げています。
こうした動きが全国各地で出始めています。横につながろうということで市民選対全国連絡会、「ミナセン(みんなで選挙)」も作られました。
動きが大きくなれば野党共闘も夢物語ではなくなってきます。全国で統一的に進めることはできませんが出来るところから立ち上がる可能性が出ます。
象徴的な選挙区が見えてくれば動きが加速して野党共闘がうねりとなる可能性があります。自民党圧倒的優位な情勢に一石を投じることが出来るかもしれません。
国民側の危機意識の醸成がどこまで進むかが鍵です。自民党側は争点を憲法や安保からずらそうとすることは明らかです。それを跳ね除けて争点化できるかです。
国の根幹をなす憲法に対する危機意識が基軸となりTPP問題や消費税の増税がからんでくればこれで良いのか日本という流れも創れます。勝負は判らなくなります。