2016年新春に想う。

新年明けましておめでとうございます。日本の針路が問われる局面が続きます。国民一人一人が大転換期にあるという自覚を持って進路を選んでいくことが大切です。

安倍総理が目指す日本は昨年一年間の動きではっきりしました。基本はアメリカの戦略に乗りその枠内で日本の存在意義を高めようということです。

TPP=環太平洋経済連携協定の大筋合意に向けての日本の行動パターンが典型です。農業分野で大幅に譲歩してでも合意を優先しました。

アメリカの意向に沿っているか否かが最も重要です。アメリカとの同盟関係強化の方針の前では地域の願いは顧みられることはありません。沖縄を見れば一目瞭然です。

安倍総理自らの思想信条もアメリカとの同盟関係堅持という建前の前ではかすみます。戦後70年の談話において総理のかねての主張は後景に退きました。

従軍慰安婦問題について政府の関与はないということが総理の主張の前提であったはずなのに年末の日韓外相会談ではあっさりと政府の責任を認めました。

日米韓の同盟強化のアメリカの戦略が優先された結果であることは明らかです。あくまでも自主的判断だというのならば安倍総理自ら表に出て説明すべきです。

アメリカの国家戦略の関心は中国問題です。台頭する大国中国とのバランスをどうとることがアメリカのメリットを一番大きくするかということです。

中国の経済力が増大することは織り込み済みで、軍事力で中国の頭を押さえながら経済面では中国との交易で利潤を得ようという路線と言って良いと思います。

これに対し安倍総理の路線はアメリカの全体の戦略を見ずに軍事力で中国を抑えるという一方の側面だけに注視しているかのように見えます。

日本の貿易の最大の相手国となった中国との経済関係の悪化の影響は大きいです。アメリカはしたたかで自国への経済の影響は最小化するように振る舞うでしょう。

ヨーロッパはもっとずるいです。アメリカの先兵として日本と中国がぎくしゃくしている間隙をぬって貿易上のメリットをかすめ取ろうとします。

中国問題に関して言えばアメリカの戦略の僕となることは自分で自分の首を絞めるようなものです。もう一つの日本の生きる道を見い出すことが課題です。

中国の経済力の増大の流れは変わりません。GDPは間もなく日本の3倍になると見られてます。この国と折り合いをつけずに日本の未来は描けません。

本来ならば日本の外交が独自性を発揮できる最大の分野であるのにアメリカの戦略に縛られてか自らはまってかは判りませんが選択肢を捨ててしまっています。

政府が中国との緊張を高める方向に歩むのならば民間が本気で緊張緩和に向けて努力するしかありません。民間交流の拡大を大胆に模索する必要があります。

私も取り組んでいる中国の治水神・禹王をめぐる日中の民間交流も一つの事例です。中国側の民間団体とのつながりを一段と強化して行きたいです。

2017年が日中国交正常化45周年となります。その時に節目となる大掛かりな交流イベントが開催できるようしっかりと準備を重ねる一年にしたいです。