新春に想う。8

2016年元旦から様々な想いを語って来ました。末広がりの8回、最終回です。今年一番の目標は大学の先生の仕事を充実させることです。

日本大学が4月から危機管理学部を開設します。新設学部への新入学生が入って来ます。教養課程で前期と後期特殊講義を受け持ちます。

若い学生ですので講義というより高校の授業に近い地点からのスタートです。フレッシュな学生たちと接するるのが今からとても楽しみです。

前期は開成町長13年の体験を踏まえて小さな町で働くとはどういうことなのかを新入生でも十二分に理解できるように具体的に話すことにしています。

町の地理的な環境や歴史をしっかり踏まえて長期的な計画を立てることが基本だということを伝えたいです。町づくりも行き当たりばったりではダメということです。

議会や住民との協働作業で町を創るということがいかに大切かも理解してもらいたいです。地方自治は民主主義の学校だということを実践例で語りたいです。

今年の6月には参議院選挙があります。私は衆議院も解散総選挙となり同日選挙必至だと見ています。いずれにせよこの国政選挙から18歳から有権者です。

私の講義を受ける新入学生の大半は新有権者です。この若者たちに自分たちの地域は自分たちが創っていくという意識を持ってまらいたいと願ってます。

自ら地域を創る、故郷を創る、この意識があって国が成り立ちます。日本という国家は大切です。その国家は健全な地域がなければ国が病みます。

初めての国政選挙に臨む若者たちに地域の大切さ、故郷の大切さを良く理解してもらいその観点から国の政治を考える視点を養ってもらいたいと思います。

後期の講義では危機管理学部でこれから専門的な知識を身に付ける学生たちに基本となる分野の地域防災のあり方を若者と一緒に考えて行くことにしています。

テーマは富士山の噴火と防災を取り上げます。一押しの教科書があります。足柄の歴史再発見クラブが2007年にまとめた『富士山と酒匂川』です。

小学4年生向けに編集された歴史新聞形式の書籍です。富士山の成り立ちから1707年の宝永大噴火と復旧復興が書き込まれています。研究書並みの水準です。

この大災害が現代にどのような教訓を与えているかについても記述されています。富士山の噴火が取りざたされていますので興味を持ってもらえると思います。

私の講義を聞いてくれた学生の中から地域防災に人生を賭けてみようと思う学生が一人でも多く誕生することを願って情熱を込めて講義をしたいです。

一昨年から受け持っている神奈川大学法学部の政策過程論と地域政治論も4月から継続して講義を担当します。内容は変更することにしました。

神奈川大学の地域政治論でも地域にとって重大課題である地域防災を取り上げ富士山の噴火対応の現状と課題を講義することにしました。

大学生と接点を持てることは貴重な機会です。一方的に教え込むのではなく物事を自ら考え変革していくという気構えを持ってもらうような講義にしていきます。

 

記事

前の記事

新春に想う。7
地方自治

次の記事

大阪都構想の黄昏