冬の時代の日中交流に挑戦

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昨日、小田原駅前にオープンしたばかりの「おだわら市民交流センター」で西湘日中友好協会の新春の集いがありました。玄関口にはお雛様が飾ってありました。

7日は春節、中国の元日です。お正月休みを利用して日本を訪れる中国人観光客が日本各地の著名な観光スポットに溢れていることと思います。

おととし241万人だった訪日中国人観光客は昨年499万に激増し韓国人観光客を抜いてトップに躍り出ました。そして旺盛な消費、「爆買い」が有名になりました。

日本人もかつての高度成長時代は同じようなものでした。海外へどっと押し寄せてお土産を買いまくった時期がありました。ただ中国とは規模が違います。

日本の人口の10倍以上の中国で生活水準が上がり海外旅行が出来る層が分厚くなるとその動向は世界の観光にインパクトを与えることは理の当然です。

その最初の衝撃波が日本に来ているということだと思います。この潮流を短期的に捉えるのではなく長期的な視野でどのように継続して行くかは課題です。

一方中国を訪れる日本人観光客は低迷してます。尖閣列島の問題が起こる前の2011年は366万人だったのが2014年は272万人となりました。

昨日の集いに参加していた日中平和刊行では全日空が成田から長江の流域の中核都市のひとつである武漢に直行便を就航させたのに合わせて特別ツアーを企画してます。

ゴールデンウィーク、4日から5日のツアーで9万円から10万円ですので破格です。このぐらいの刺激を与えないとお客さんが集まらないということです。

私は訪中観光客はそう簡単には増えないと思います。中国に対するマイナスイメージは抜け出せません。アンバランス状態は続くと見ます。

万が一安倍政権が反中国の姿勢を強めたりすれば再び減少局面に落ち込むことが懸念されます。尖閣をめぐる領土問題の情勢が気がかりです。

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地道な民間交流が友好の土台だと思います。西湘日中友好協会は、3年後には創立半世紀となる日本で最も古い友好協会ですので先陣を担う責任があります。

3月には青少年の書画展を通じて小田原市と交流のある中国河南省の安陽市から市共産党の幹部が訪日するということで受け入れの要請がありました。

まず先立つものが心配です。西湘日中友好協会は民間団体で資金力に乏しく十分なおもてなしが出来ないのが悩みの種です。自治体も財政難から及び腰です。

微かに薄日が差してきたかに見える日本側の日中友好の動きを止めないためにひと踏ん張りしないとなりません。お金がないなら真心と知恵で勝負です。

開成町のかやぶき屋根の古民家、瀬戸屋敷は絶好のスポットです。南足柄市の大雄山最乗寺もあります。小田原市には二宮尊徳の生家があります。

一方で開成町には富士フイルム先進研究所、南足柄市にはアサヒビールの工場もあります。古い施設と最先端の双方の対比を見てもらいたいです。

泊まりは、やはり世界の箱根の温泉です。昨年火山活動が活発化した大涌谷周辺が現在は落ち着いていることを知ってもらうことも大切です。頑張りましょう。