開成町庁舎建て替え問題について意見表明1
(開成町役場 ウィキペディアより)
開成町ではまちづくり町民集会を開催中です。先週25日、26日、27日と本日の4回開催です。26日の福祉会館、27日の町民センターでのやり取りを聞きました。
教育の町づくり、庁舎の建て替え問題、小田原市と南足柄市の合併への対応が三大テーマでした。私が聞いた範囲内では庁舎問題に関する質問が多かったです。
27日の集会の午後8時半、閉会間際に発言のチャンスが到来しました。「現行庁舎は老朽化が進み昭和の遺物だと。」と建設推進を促す意見が出ました。
行政経験も自治会長の経験もある方からでした。前町長なので発言すべきか否か迷っていました。この発言を聞いて一言物申しておこうと思い手を挙げました。
「遺物」だと指摘された役場庁舎は私の父が町長の時代に建てました。1970年竣工です。冗談めかしながら遺物とは言い過ぎだとの思いを込めました。
庁舎建設問題は昨年4月の町長選挙の時から議論が続いています。開成町議会では特別委員会を設置しました。政治的な対立の焦点となる懸念がある問題です。
町長を支援する側は真摯に反対意見に耳を傾けることで合意を目指すのが王道であって無理な援護射撃はかえって対立を助長しかねないと思いました。
私はこの問題に対する姿勢は明確です。庁舎建設には賛成の立場だが条件があるというものです。その条件とは府川町長が合意を目指して懇切丁寧な対応をすることです。
集会でも、よく考えられた傾聴に値する意見が出てました。こうした声に丁寧に応対することが合意形成につながります。政治対立を深めるようなことはあってはなりません。
庁舎建設は少なく見積もっても50年に一度、建物の長寿命化が叫ばれていますので100年に一度の議論かもしれません。軽々しく扱うことは許されません。
町当局は庁舎建設の理由として大災害時に防災拠点として機能する役場を目指すことを強調してます。この理由だけでは完璧な根拠となりえません。
現在の庁舎は、国基準の最低限の耐震基準はクリアしているからです。神奈川県が定めたより厳しい基準に適合していないというのが正確なところです。
県基準のクリア―が望ましいことは言うまでもありませんが、役場庁舎の隣接に町民センターもありますので普段の訓練を徹底すれば何とかしのげる可能性があります。
私は、障害があっても自由に活用できる庁舎にすべきだという観点をもっと打ち出して欲しいと思います。役場庁舎内が狭く車椅子で動き回れません。
エレベーターも障害者用のトイレも建物が狭く改修不能でした。この環境は役場庁舎として相応しい状況でない状況でないことは言うまでもありません。
来庁舎だけではなく職員にとっても同じことが言えます。車椅子を使わざるを得ない職員は、どんなに優秀であってもポストが制約されます。
集会では身体に障害のある職員を登用できなかった実体験を話しました。ユニバーサルデザインの役場庁舎だったら中枢を担える人材でした。環境の改善が必要です。