都道府県も市町村も住民も明日は我が身。
現代最先端の地震科学を持ってしても震度7の強烈な揺れの後に震度6強の本震が襲ってくることは全く予測できませんでした。大地震にもまさかの坂がありました。
全国の地方自治体にとって他人事ではありません。学校の耐震工事や庁舎の建て替えの遅れが直撃しています。財政難の中で対応せざるを得ない苦しさがあります。
私の町、神奈川県開成町でも庁舎建設問題が現在進行形です。間もなく建設後50年ですので今回倒壊したり使用不能となった庁舎とほぼ同時期の建設です。
ただし地震だけではありません。洪水や富士山の噴火もあります。上流部のダムが万が一決壊することもあります。多方面から検討し事業を進めて欲しいと思いました。
東京に通っている者にとって一番心配なのは首都直下型の地震です。東京世田谷の三軒茶屋にキャンパスを構えた日本大学の危機管理学部でも取り上げられました。
テロや防災を専門とする学部です。首都直下型の地震への対応は重大なテーマになります。大都会の地震対応は難問中の難問です。私も積極的に学びます。
首都直下型の地震が襲って来た時の司令塔は誰になるのでしょうか。熊本地震への対応から推測すると政府が緊急事態として仕切るように思えてなりません。
警視庁や東京消防庁を握る東京都との関係は円滑に進むのでしょうか。政府がいくら力んでも地方自治体の協力がなければ対応できません。
東京都にとって大問題のはずです。舛添都知事は自らの問題として考えているのでしょうか。豪華な外遊や公用車を使用して別荘に通ったりしている場合ではありません。
熊本地震を事実上の首都直下型地震と捉えて救援活動を展開し東京都に持ち帰り教訓として活かすのが本来の姿です。とりわけ政府との役割分担が課題となります。
東京オリンピックに関する施設整備も全て首都直下型地震の被害を少しでも小さくする観点からもう一度再検討する必要があると思います。都知事の責任は重いです。
都道府県は政府と市町村との間を調整する役目があります。しかし大災害の際に政府が前面に出て仕切るようになるとその役割が希薄となります。
私には都道府県の存在意義に関わって来ると思えてなりません。災害対策に奮闘している知事も多数いられると思いますがもう一度都道府県の存在意義を再確認して欲しいです。
そしてもっと積極的に市町村を促し大規模災害への対応を推進してその存在感を示して欲しいです。政府が全部仕切ってしまって良いとは思いません。
私の住む神奈川県でいえば富士山噴火への対応です。神奈川県や山梨県や静岡県に比べて対応が完全に後手に回っています。市町村にはっぱをかけるべきです。
広域防災という本来の役割を県が果たさないでいると大災害が発生した時には政府が全面的に仕切り県は国の配下となります。県の主体性は無くなります。
黒岩知事は広域防災対応にもっと力を注ぐ必要があります。ご自身の存在意義に関わります。その手始めは富士山噴火対応です。現状はお粗末です。