小田原市民会館の建設論議に終止符を打ち市町村合併論議に軸足を。

中国古代の優れた軍事戦略家、孫子の兵法に「兵は拙速を聞くも、未(いま)だ巧(たくみ)の久(ひさ)しきを賭(み)ざるなり。」があります。

「夫(そ)れ兵久しくて国に利するは未だ之有らざるなり」と続きます。戦争を長引かせて良い結果は得られない。長期戦は、国に利益をもたらした例は無いという意味です。

戦争と町づくりとは違いますが、自治体の総力を挙げた重点政策の場合は、ある程度は当てはまります。論議ばかりに時間を費やしてしまっては行政運営への影響が大きいです。

小田原市の市民会館建設問題は、孫子から喝を入れられそうな様相です。資材や人件費の高騰と言った事情はあります。しかし、8年以上論議を続けているのは異様です。

最新の説明では、更に着工は2年程度遅れ、完成は3年後ということです。拙速を避け手続きを踏んでいると言いたいのでしょうが時間もお金もかけ過ぎです。

加藤憲一市長は秋にまでには最終方針を出すとのことです。限度いっぱいぎりぎりのタイミングです。10月からは南足柄市との合併協議が控えています。

市民会館の建設問題がここまで迷走する底流には加藤市長の公約違反があります。8年前の市長選挙で前市長の市民会館建設計画の抜本見直しを掲げて颯爽と登場しました。

しかし市長に5月に市長就任後方針を撤回し前市長が計画した路線に沿っての建設となりました。この公約違反の付けを支払っていると私は見ています。

でもおたおたすることはありません。加藤市長は3期目無投票当選したのです。選挙は強く対抗馬がいません。決断を下す環境は整っています。

加藤市長は県西地域のリーダーの位置にあります。その立場に相応しい指導力を発揮して欲しいです。神奈川県西部地域は小田原の頑張りに左右されるからです。

県西地域は、人口の減少傾向は顕著で有力企業の徹底もあります。圏域としてどのように活力を維持し少子高齢化・人口減少時代を乗り越えるか壁に直面してます。

中心都市、小田原がいまだ市民会館の建設問題ひとつ決着をつけられない状況は決して好ましいものではありません。加藤市長の早期の決断を期待して止みません。

この際白紙撤回するのも一案です。あるいは、予算の限度に合わせて計画を縮小する策でもどちらでも良いのです。加藤市長が断を下すだけです。

小田原市と南足柄市との合併協議は、神奈川県西部地域の一大事です。小田原市が足元の問題に時間を取られているようでは指導力が問われてしまいます。

合併論議を、二市だけに限定した議論に終わらせてはなりません。県西地域全体の生き残りのための方策を論議し、内外に発信する絶好の機会です。

加藤小田原市長がどのように論議をリードして行くかが大きなポイントです。県西地域の将来がかかっているという強い使命感を持って欲しいと切望します。

今度は論議を積み重ねれば良いという訳には行きません。短期決戦で白黒はっきりさせなければなりません。政治生命、すなわち市長の首をかけて取り組んで欲しいです。