2016年参議院選挙2
今回から神奈川選挙区は4人になりました。自民2人、公明1人、民進1人となりました。共産党が届きませんでした。民進の現職も落選しました。
この結果をもたらしたのは野党側の戦術であって自民党が強力だからではないと思います。民進党が複数擁立に踏み切った結果として野党が1議席になりました。
民進党の代表代行に就任した江田憲司衆議院議員は、候補者擁立の最終段階で民進党の比例代表の現職参議院議員の真島勇一さんの擁立を断行しました。
真島さんは元日本テレビのキャスターの知名度があって出遅れを見事に挽回しおよそ58万票を核としました。共産党は50万票に届かず次点でした。
真山さんは、労働組合の支援はありません。組織の無さを補ったのは革新系の無党派の市民の皆さんでした。非常に活発に支援活動を展開してました。
共産党も固定票では当選ラインに届きません。革新系の無党派の支持がのどから手が出るほど欲しかったはずです。結果として真山さんにさらわれました。
民進党が労働組合をバックにした現職だけならば、民進党2人で100万を超える得票を獲得しているのですから1人は確実に当選したはずです。
革新系無党派の票が共産党に上乗せされれば自民2人目の中西健治さんを上回った可能性が高いです。中西さんの当選をもたらしたのは民進党の戦術ということになります。
江田さんと中西さんはかつて、みんなの党の同志でした。その同志が自民党に鞍替えしたのは江田さんにとって切歯扼腕でしょうが自らの戦術の結果だといえます。
野党間で選挙協力を推進するためには互いに信頼感を持って譲りあわなければなりません。民進党と共産党との間ではこの信頼感がまだないということです。
民進党で勝ち残ったのは組織がなく革新系無党派市民の支援を受けた真山さんであることは注目されます。民進党の組合依存を脱皮するチャンスでもあります。
全政党が市民との連携を模索しました。市民とのつながりにより新たな支持層を獲得する競争となっています。神奈川の民進党は大いなる可能性を得ました。
膨大な数の有権者が存在する選挙区で勝つには、まずは知名度です。真山さんもそうですが三原じゅん子さんの100万票をみるとつくづくそう思います。
もう一つは組織です。公明党は新人でも全く変わらず一定の得票数を叩き出します。しかし、公明党の比例代表の得票は50万票に達していません。
公明党の選挙区の候補はおよそ63万表です。この差の13万表余りが自民党との選挙協力の効果だと推測します。公明党も自前の組織だけでは勝てない時代になっています。
神奈川県の投票率は55.46パーセントでした。0.99パーセントアップでした。有権者数は、およそ741万人ですので。7万4千人の増加です。
10パーセント上昇すれば74万人です。13.5パーセントアップ、投票率69パーセントで100万票を超えます。投票結果に革命的変化をもたらす気がします。
投票に行かない層は無党派が多いです。既存の政党支持層の投票行動とは全く異なった結果をもたらすことでしょう。投票率アップが日本の変革のカギを握ってます。