大学生から見た都知事選有力3候補

都知事選挙、自民と決別した小池百合子さんがリード、自公の増田寛也さんが追いかけ、野党共闘の鳥越俊太郎さんは厳しい戦いだとメディアは伝えています。

講義をしている日本大学の三軒茶屋キャンパスと神奈川大学の法学部で学生に都知事選について聞いてみました。80人程度の学生に手を挙げてもらいました。

意外なのは鳥越さんの印象が極端に薄いです。選択の対象になってませんでした。伝えられる世論調査以上です。鳥越さん、若い世代では大苦戦かもしれません。

思い切って割り切って高齢者に照準を合わせるのも手かとも思うほどです。安全保障と憲法を言うのならば国政に出た方が良いのではという意見もありました。

私は鳥越さんの選挙戦術に問題があるように感じてなりません。がんとの戦いから生還し今を懸命に生きていられる方です。この体験をもっと前面に出すべきです。

困難を克服しようと頑張っている皆さんに勇気を届けられます。苦しい時を経験されているのですから弱い立場の皆さんの気持ちも汲めるはずと受け止められます。

小池さんは、女性がたった一人で打って出たイメージが男性以上のたくましさを印象付けていると思いました。大した度胸です。勝負勘が光ります。

東京の大問題である首都直下型地震への対応でも小池さんが頼りがいありそうという意見を述べた学生もいました。一般の女性候補者のイメージとは違いました。

ただ小池さんには政治家としての道徳性とか倫理性には首を傾げる学生が多いように見受けられました。私も小池さんにはこの点で疑問符が付きます。

鳥越さんのことを「病み上がり」と評したとの報道に接した時、何とも言えず嫌な感じを持ちました。こうした言葉を投げつける感性は危険です。

増田さんは岩手県知事経験者で地方自治を所管する総務大臣も務め、3人の中ではただ一人の地方の現場を知った候補者です。まじめな実務家のイメージです。

神奈川大学では、増田さんに期待する人は小池さんを上回っていました。自治行政学科の学生が多く増田さんのことを著著などで知っている学生が多いからだと思います。

私は、増田さんに人う注文があります。大東京といえども地方に支えられて初めて存続が可能だというのが増田さんの持論であったはずです。

しかし増田さんの主張は以前とは異なって世界で一番の光り輝く東京を創るという主張に転換しました。東京一極集中の是正では票が入らないということだと思います。

無理なお願いかも知れませんが増田さんには本来の主張を取り入れて欲しいと思います。堂々と持論を主張し勝利して欲しものだと思います。

現在の情勢で確実なことは鳥越さんの大敗に近い敗戦です。結果も予測通りだとすると野党共闘の行くへに影を落とします。民主党の代表選挙にも影響が出かねません。

一方、小池さんが勝てば自民党も責任問題が生じます。都連会長の石原伸晃経済再生大臣は、都連会長を辞めなくてはならないでしょう。与野党に影響が出そうです。