崖っぷちに立たされた野党に起死回生策はあるのか…。

昨日、大学の研究者やOB、市民活動家、地方議員らが神奈川県の地域政治の課題を取り上げて意見交換する小さな勉強会がありました。

元NHKのディレクターで一貫して選挙報道に関わってきた方に講師になってもらい夏の参議院選挙の結果に基づいた衆議院議員選挙の予測を伺いました。

神奈川県の参議院比例代表、選挙区選挙の与野党の得票数に基づいて分析を行いました。自民、公明、日本の心が与党、民進、共産、社民、生活が野党としました。

この分析の特徴は、おおさか維新(現在は日本維新)を与野党双方に所属させずに独自の存在として分析したことです。結果は18選挙区与党の全勝でした。

現在民進党が小選挙区で議席を得ている3選挙区でも与党の票数が野党を上回ります。あくまでも先の参議院選挙の結果に基づいての話ですが与党の圧倒的強さです。

東北地方や甲信越地方それと北海道では野党候補は大健闘でした。都市部では野党は大苦戦です。与党は都市部に強く、野党は農村部に強いというのげ現状の勢力図です。

かつての政党の勢力図のイメージとは全く逆転しています。農村部でTPPへの反発が根強いことが考えられます。農村部のJAが自民を支持しないことの影響があると思います。

都市部ではなぜ与党が強く野党が弱いのでしょうか。私の推測に過ぎませんが現状を改革するイメージで自民党の安倍政権の方がリードしているからだと思います。

旧民主党政権の失敗が尾を引いていると思います。世の中を変えてくれるのではと期待が一気に膨らみましたが余りの体たらくに期待は失望に変わりました。

この影響は依然として根強く信頼が出来ないのだと思います。改革イメージとは程遠い現状です。なのに凋落の張本人である野田元総理を幹事長に据えるセンスが理解できません。

おおさか維新に参議院選挙で投票した有権者が衆議院選挙ではどのような投票行動を取るかに関心があります。仮に野党の方へ流れたとすれば野党も息を吹き返します。

18選挙区のうち6選挙区は野党の候補が勝利します。ただ現実的には与党に流れると見るのが常識的です。おおさか維新の支持者こそ改革イメージを好むからです。

衆議院選挙は選挙区の範囲が狭く候補者個人の顔も見えやすいので実際の選挙戦となったら参議院選挙を前提にした分析とは異なる結果となる選挙区もあると思います。

しかし全体的なすう勢には変化はないと思います。野党は、少なくとも神奈川県において断崖絶壁に立たされているということは間違いありません。

農村部でも強力な保守基盤を持つ地域や多くの都市的な選挙区では似たり寄ったりの傾向ではないかと推定します。野党存続の危機だという認識を持つ必要があります。

年末か遅くとも年始の衆議院の解散総選挙は私は間違いないと思います。これほど野党が弱ければどんな理屈をつけてでも選挙に持ち込み制覇したいとの野望を抱くはずです。

野党側は存在を賭けて抵抗するしかありません。野党共闘はそのための最低限の条件整備となります。それでも勝てるとはとても言えない状況に追い込まれてます。