開成町の新庁舎建設、安直過ぎる説明に疑問符。

鳥瞰図(イメージ)

(新庁舎イメージ図 開成町HPより)

ローカルな話題で恐縮ですが私の地元開成町で役場新庁舎建設をめぐって最終的な論議が始まってます。13ある自治会単位で町長自ら説明を行い意見交換を続けています。

先週27日の土曜日の夜、私の住む自治会で集会があり参加しました。土曜日の夜でしたが30人ほどの参加者でした。質問も活発に出されました。

東京都の築地市場の豊洲移転やオリンピック会場の見直し問題とは比べ物にならないとはいえ小さな町にとって役場庁舎の建設は一大事です。

質問は二つに集中しました。一つは、建設費の総額が当初のおおよその推定より5億7千万上がって24億5千万となり16億円は借り入れで対応することについてです。

なぜ建設費が上がったのかについては元々の建設費の推計の根拠が他の庁舎建設の事例を機械的に当てはめたためだという説明に終始し明快ではありませんでした。

借り入れについては金利が低い時代なので16億円借りて25年返済で計算すると毎年7000万円程度の返済となり開成町の財政力で十分に対応できるということでした。

もう一つは近隣の小田原市と南足柄市の市町村合併論議が急速に進みつつある中で多額の費用をかけてなぜ庁舎を建設するのか無駄な投資にならないかということです。

町長は、老朽化で耐震性に課題のある庁舎の建て替えは、急がなくてはならず合併論議とは無関係であり切り離して考えていると繰り返し説明しました。

私も意見を述べました。今年の8月に熊本地震の被災地を視察し避難所となるべき公共施設が使用できないと災害対応に大きな支障をきたすことを見て来たと述べました。

従って庁舎建設の必要性は認めます。ただし借金で建てるのですから出来る限り建設費は抑えるのが当然ですのでそのあたりの丁寧な説明は不可欠です。

金利が低いから借り時で毎年の返済額も少ないから問題ないなどという安直な姿勢は言語道断です。税金で返済する訳ですので謙虚さがなくてはなりません。

それと町として長期的な財源確保に本気で取り組む姿勢が不可欠です。企業誘致に挑戦しなければなりません。現状ではそうした姿勢は見えないことに注文を付けました。

集会の時は触れませんでしたが隣接する2市の合併と庁舎建設と無関係という訳には行きません。将来開成町が合併したとしても無駄な投資ではない理由を明確にすべきです。

開成町は将来あしがら平野全体の中で小田原市に次ぐ副中心都市を目指して半世紀以上に渡り町づくりを積み重ねてきました。この歴史を大切にして欲しいです。

将来、合併を選択したとしても新庁舎は、副中心都市都市としての拠点になり得るとの方向性を明確にすべきです。町長は、堂々と無駄ではないと言い切るべきです。

その自信がないのならば庁舎建設は手がけてはなりません。町長の不退転の決意があって初めて町民の納得が得られます。町長の説明では全くもの足りません。

半世紀に一度の事業に取り組んでいるという重みを胸に刻み込んで町長は新庁舎建設に取り組んでもらいたいです。安直な気持ちではとん挫します。