「如是我聞(にょぜがもん)」私は、このように聴きました。2
80歳、連続当選13回、現役最長老の代議士、亀井静香衆議院議員の講演会が8日、衆議院第一議員会館でありました。体内に覇気がみなぎっている印象でした。
「政界の傘張り浪人」と称し無位無官であることをことさら強調していますがその経験と腕力に期待する人は今なお多いです。新たに超党派の議連を結成しました。
通称が「防波堤の会」、アメリカのトランプ大統領、中国の習近平国家主席、ロシアのプーチン大統領といったつわもの達から日本を守るという意味です。
日本が置かれている今という時代状況をわしづかみにしている名前だと感心しました。講演で亀井氏は「トランプ大統領は怪物だ。」と総括していました。
「怪物」とは、アメリカ国内の格差拡大による国民の怒りから誕生した大統領という評価する側面と差別、偏見、排外主義といった危険性を併せ持っているという意味です。
「アメリカが日米同盟に対し理解を示しているなんて喜んでいてはとんでもないことになる。これから農業、医療、様々な分野で要求している。」
「トランプ大統領誕生の由来からしてアメリカの産業と労働者を守るのが最優先だ。要求は強烈なものになることは明らか。そうしなければ政権が持たない。」
「日本は言うべきことを言わなければならない。アメリカが認めてくれたなどと喜んでいる場合ではない。逆手にとって日本の要求を着き付けるべきだ。」
「アメリカが日米安保に対する日本の努力を評価したのならばアメリカの基地があることによるマイナス面も言わないといけない。沖縄や地位協定を話し合おうとなぜ言わない。」
「北朝鮮のミサイルが日本のアメリカ軍基地を狙うのは当然だ。ミサイルの時代に沖縄に基地があることが正しいのか日本も新たな防衛戦略を作らないといけない。」
「安倍一強と言われるが競争相手がいないから強いだけで本来の強さとは違う。競争相手が大勢いてその中からのし上がってきた強さではない。」
「野党は政権を摂る気があるのか全く分からない。民進党は、かつての社会党のように野党として一定の勢力を得てその中で地位争いをしているようなもんだ。」
「農協も地方自治体もだらしない。いずれも高給取りになってしまっていて自らの地位を守ることが一番になっていて農民や地方の民を救う気持ちになっていない。」
「日本の国体が危うい。日本は連綿と続く天皇陛下をいただいて国の統一を守ってきた国だ。天皇陛下のお気持ちだけでその地位を譲るなんてことをしてはならない。」
「天皇家の事情で天皇が変わり、そうした天皇家の内情を政治に利用する不逞の輩も出てくる恐れがある。申し訳ないが死ぬまで天皇であるのが正しい道だ。」
とにかく亀井氏は日本の現状を憂いてました。トランプ、習近平、プーチンといった強烈な国家指導者からいたぶられないために「防波堤の会」を作ったということです。
日本は国際情勢に翻弄されないためには部分的な鎖国もあっても良いとまで言ってました。トランプ大統領に負けずに「日本ファースト」で行くべきだというのが論旨でした。