(富士山火口 赤色立体図 千葉達朗氏提供)

「富士山と酒匂川流域 噴火と減災を考える会」が発足してから間もなく1年になります。28日に今年度際顔の活動として静岡県小山町の視察を行います。

「足柄の歴史再発見クラブ」は、1707年の富士山宝永大噴火からの復旧と復興の歴史を調べるため2006年発足しました。『富士山と酒匂川』を刊行しました。

この時の主要なメンバーが中心となって「富士酒匂減災会」の発足の準備をおととしの8月から始めました。膨大な量の降砂がもたらす洪水に関心がありました。

メンバーの一人が「砂地獄」と表現するほど降砂の被害はすさまじかったです。富士山周辺は2、3メートルです。開成町北部で60センチ、江戸でも数センチです。

山中に堆積した砂は河川に流れ込み洪水を引き起こしあしがら平野を流れる酒匂川は1708年から1726年まで流路を変えるほどの甚大な被害を与えました。

2010年9月酒匂川上流部に一日雨量500ミリを超える猛烈な雨が降り注ぎ激甚災害に指定される被害をもたらしました。堆積していた砂が河川に流れ込みました。

300年前の噴火が今なお大きな影響を与えていることをまざまざと示しました。水源地域の静岡県小山町や神奈川県山北町では流出する砂対策に現在も追われています。

流域は一つということを思い知らせた災害でもありました。静岡県と神奈川県の連携は不十分でした。若干は改善されているもののまだまだだと言わざるを得ません。

酒匂川の流域全体の治水体制を改める動きを起こそうというのが「富士酒匂減災会」の発足の意図です。下流部の小田原市民の方々に中心になってもらい会は動き始めました。

昨年4月に静岡県小山町の前危機監理監を、9月に日本大学の富士火山の専門家をそれぞれお招きして講演会を開催しました。静岡県の対策は先行しています。

12月には静岡県小山町の富士山噴火時の降砂の流出防止対策の現場を視察しました。今年2月には酒匂川の治水の難所である南足柄市大口周辺を視察しました。

酒匂川を管理している神奈川県政土木事務所の担当者との意見交換会も実施しました。神奈川、静岡両県の連携をもっと深めなければと再認識しました。

今月28日静岡県小山町の第2回現場視察を行います。前回調査で見れなかった土砂崩れの現場を日本大学の地質の専門家の方に解説してもらいながら視察します。

定員までまだ数名程度空きがあるとのことです。興味関心がある方は露木まで(090-7425-1888 junwind@siren.ocn.ne.jp)までご連絡下さい。

6月3日にはこれまでの調査の成果を踏まえてシンポジウムを開催することが決定しました。静岡県小山町の込山正秀町長に基調講演してもらいます。

それを受けてパネルディスカッションを行います。首長や神奈川県の防災や河川管理の担当責任者に参加してもらい流域全体の治水のあり方を問うことにしています。

住民の側から行政各機関に強く流域全体の治水、更には治山を強化するよう促し行政の行動に結び付けたいです。一朝一夕には行きませんが動きを強めることにしています。