(2010年9月の集中豪雨の傷跡が残る静岡県小山町の山林)

神奈川県の黒岩知事の看板政策は未病対策です。未病は聞き慣れない言葉ですが東洋医学でいうところの病気にまで至らない状態のことです。

本当の棒気になる前に手を打とうというものです。国際シンポジウムを開催したり自ら世界保健機関(WHO)に出向いたり未病対策の推進に躍起になっています。

神奈川新聞が5月1日から3回連載で2期目の県政の中間点ということで黒岩県政の検証記事を掲載していました。ここでも未病対策がいの一番に取り上げられてました。

連載の最終回の記事の最後に神奈川県内の市長のコメントが匿名で載ってました。「高い目標を掲げて突き進むのはリーダーの役割として理解できる。」

「雲をつかむような掛け声ばかりでなく、広域的な事務の効率化や災害に備えた土木事業など、県民がメリットを実感できる実務にもっと予算と力を注いでほしい。」

前半が前置きで後半が本当に言いたい内容だと思います。私はもっと厳しい見方です。高い目標と言っても思いつきのような大風呂敷ではいけないと思います。

実現するためのプログラムを示して確実に示し実践しない限り大うそつきに終わってしまいます。黒岩県政にはその危険性が付きまといます。

未病対策とは、具体的にどういった対応なのか神奈川県内各地域に応じたやり方で現実化する工程表を見せる必要があります。具体化プログラムが良く見えません。

今日のブログの本題は、黒岩県政の検証作業をすることではなく黒岩知事が使っている未病状態という言葉がぴったり当てはまる大きな課題があるという話です。

神奈川県内の山林こそ全体として未病状態で部分的には既に急性症状が出ていると言って良いのではないでしょうか。私の地元の西部地域は間違いなくそうです。

山林は流域で捉えるのが正確な把握だという論の持ち主ですので県境をまたいで鮎沢川・酒匂川流域はと言い換えた方が適当だと思います。

2010年9月の集中豪雨が未病状態にあった山林の脆さを如実に示してしまいました。富士山噴火の砂の上に樹木が生い茂っていて脆弱だったのです。

至る所で土砂崩れが発生し噴火の黒い砂が上流の鮎沢川から中下流の酒匂川に流れ込みました。未病状態から一気に急性状態へと事態は悪化しました。

懸命の応急措置により現在は未病状態に戻っているかのように見えますが静岡県小山町や神奈川県山北町の山林の状態を見ますといつ何時急性症状が出てくるか判りません。

こうした危険な未病状態にある山林の保全と安全対策を強力に展開することこそが県の本来の役割です。静岡県とタッグを組んで流域の市町をリードしてまい進すべきです。

6月3日の治山・治水のシンポジウムは神奈川県にもっと鮎沢川・酒匂川流域の課題に本気になって取り組んで欲しいという意味合いも込めています。

6月3日午後1時より小田原市民会館小ホール。小田原市長、山北町長、大井町長、静岡県小山町長、神奈川県安全防災部長が論じます。是非お出かけ下さい。