続・開成あじさい祭りを題材にイベントとまちづくりを考える。
13日のブログに対して様々なご意見をいただきました。私が書いた趣旨が十二分につたっていないところもあるようなので再度考えを述べます。
本来の意味での観光、国の光を観るという観光という言葉の本来の意味を踏まえて考える必要があります。国の光とは、地域の文化や暮らしぶり、町の姿そのものです。
神奈川県開成町のあじさい祭りは、極めて地域資源が乏しい町で何か町民挙げて取り組める目玉が欲しいとゼロから創り上げて来たものでした。
整備した後の田んぼのあぜ道に一斉にあじさいを植えるという発想は優れています。個人の所有地なのに全体から見ればあたかも公園のような景観を創り出しました。
私の父が町長の最後の時期にこうした景観づくりの決断をしました。2代あとの町長が美しい景観を観に来られる人が増えてきたのでお祭りを始めました。1988年です。
あじさい祭りとは無から有を生んだ町民全体のまちづくりの歴史そのものです。私が町長になった1998年には祭りの評判は相当に広がっていました。
私はNHK出身だったキャリアを活かし祭りを首都圏へと売り込むことに全力を注ぎました。地域のお祭りから脱却しメジャー化を図ったのです。
2005年には、敷地1800坪のかやぶき屋根の古民家瀬戸屋敷がオープンしました。大都市部の人たちが憩える場ができ祭りに新たな味付けが可能となりました。
そして今年30回目を迎えました。これまで懸命に頑張ってきた方々の熱い思いを受け継ぎ、次の時代に向けてどのようなまちづくりを進めるのかの発信の場でもあります。
どのような地域の光を創り出し観てもらおうとしているのかと言い換えても良いと思います。しかし残念ですがそうした統一した意思はありませんでした。
これは明らかにリーダーの責任です。町長が30回目を機にどのようなまちづくりの発信をしていくのか自らの言葉で明快に打ち出し実行委員会全体の統制をとる必要があります。
現開成町政のまちづくりのスローガンとして「田舎モダン」を挙げています。判りにくいです。だからこそイベントを通じて具体の姿を観てもらう必要があります。
若者のセンスがどうしても必要な部分です。若者に思い切って企画運営をすべて任せて仕切ってもらえば全く別次元の「田舎モダン」のアイデアが飛び出してきたかもしれません。
「田舎モダン」を発想する際に外国人への視点は有効でないでしょうか。すぐ近くにある世界の箱根に外国人観光客は押し寄せているのです。いくらでも工夫の余地があります。
かやぶき屋根の古民家の瀬戸屋敷で地域の人たちが外国人に向けかまどで飯炊き体験教室なんてどうでしょうか。そしておにぎりを振る舞えば大喜びされること間違いありません。
あじさい祭りのアフターイベントとして瀬戸屋敷で風鈴祭りが開催されています。外国人に向けてどんどん発信して「田舎モダン」をアピールすべきです。
9月にはあじさい祭りと同様30回目を迎える阿波踊りが開催されます。なぜ開成町で阿波踊りと言われ30回となりました。次の時代を見据えた一工夫期待してます。