本当の生涯現役時代を目指して。
昨日、元ソニー重役の蓑宮武夫さんの出版記念祝賀会が箱根湯本のホテルでありました。蓑宮さんは会社を退職後、相次いで著書を出版されてます。
今度で6冊目です。タイトルは『出でよ、地方創生のフロントランナーたち!』です。歴史、文化、環境、教育各分野で情熱あふれる提案が満載です。
蓑宮さんは1944年生まれですので古稀を超えた年代です。昨日の挨拶でも70歳過ぎたら地域に役立つ仕事をすると決意を述べられていました。
名門企業を定年退職して悠々自適の生活もできたはずです。しかし、そうした定年後の暮らしではなく社会貢献の道を選択されました。はつらつとした姿でした。
人生の最後のコーナーを曲がり始めたころからの生き方がその人の人生を決めます。納得のいく人生を送るために社会貢献に励む姿勢は見事だと思います。
蓑宮さんの選択を支えているのは企業年金だと思います。日本が高度成長してぐんぐん伸びていた時代を過ごされた訳でそれなりの年金も得られていると思います。
生活の安定が蓑宮さんの社会貢献絵のバイタリティーの源だと思います。蓑宮さんと同じように一流企業を退職された皆さんの奮闘を期待して止みません。
生活にほどほどの余裕があるシニア世代がまちづくりに関わって下さることは大きな意味があります。開成町のまちづくりにおいて格好の実例があります。
足元の歴史を見つめ直し子どもたちに富士山の大噴火からの復活の歴史を伝えようと発足した「足柄の歴史再発見クラブ」の皆さんのことです。
富士フイルムを始め超一流企業を退職された皆さんがクラブの運営をリードしました。生活のほどほどの安定が背景にあって活動に参加できたことは間違いありません。
生活の安定から生まれた余裕を趣味ではなく自ら学び社会に奉仕することに使うと決心された訳です。その後のクラブの活躍ぶりは目を見張ります。
『富士山と酒匂川』という小学生向けの副読本に基づいて出前授業を行ってます。ここから様々な分野へと活動の輪が広がっています。海外との交流もできました。
蓑宮さんも退職後大きな手術をされたということですが現在は元気はつらつです。足柄の歴史再発見クラブの皆さんも同じです。社会に貢献することは元気も源です。
リタイア世代の皆さんが社会に貢献することで元気さを維持してもらうことは立派な社会目標です。社会に役立ち健康で長生き、言うことありません。
このような一生を送りころりとあの世にいくことが「ピンピンコロリ」社会です。こうした皆さんを一人でも多くしていくことを本気で目指すべきです。
シニア世代の働き場というと「シルバー人材センター」に代表される多少なりともお金を得る場を想定します。しかし別の働き場もあります。
社会貢献という働き場です。生活に余流があるシニア世代の方々にもっと社会貢献の場へと飛び出して行って欲しいです。そうした場への参加を促すのが行政の役割です。
いわゆる働く場だけではなく社会貢献の場にどんどんシニア世代が出て行って高齢者自身も元気になるような社会こそが本当の生涯現役社会だと思います。