クロコダイル型の人物にご注意ください。

GPSを活用した最先端測量分野で世界的に有名な東大名誉教授の村井俊治さんから面白い話を伺いました。クロコダイルに注意するよう心がけているということです。

クロコダイルとはわにのことです。性格が凶暴でペットにはならないと爬虫類のガイドブックに書いてありました。しかし、これは動物のワニの話で村井さんが言っているのは人間のわにのことです。

学術分野の国際的活動を進める上の要注意点として外国の先輩から助言を受けたとのことでした。クロコダイルというのはいわゆるエゴの強いジコチュウ人間のことだと理解して下さい。

外国人は日本人よりはるかに自己主張が強そうですので外国人のクロコダイルとなると手強そうです。クロコダイル型の人物を中心に据えては一大事です。村井さんも細心の注意を払ったことでしょう。

クロコダイルの侵入をうけると共同作業が思うように進みません。だから最初から遠ざけておくのが得策ということでした。遠ざけるためには人物を見分けなければなりません。

村井さんによれば、研究者には、クロコダイルとエレファント、象さんタイプに分かれるということでした。象さんは、実力があり、みんなのために尽くすタイプです。

クロコダイルも力はありますが俺が俺がですの大変な違いです。象さんたちが結集すれば仕事がはかどるに決まっています。自分を抑えて全体のために頑張ってくれる訳ですので組織は強力です。

人間を単純に二つのタイプに区分けはできませんが、村井さんの話は学術分野の集団に限らず当てはまる感じがします。私もある審議会でエゴの塊のような著名な方とご一緒したこともあります。

自分を売り出すことにかけてはすさまじい執念を感じました。普通の人は圧倒されて押され気味になります。仮にチームを組んだら一方的に誘導されてしまうでしょう。

クロコダイルは自分のためになるかどうかが判断の基準です。自分を犠牲にして人のためになんて考えません。それどころか自分の手柄にするためには人を利用しようとするでしょう。

クロコダイルがリーダーのチームは、強力な力で堂々と進んでいるように見えてもいずれ勢いは減じます。他のメンバーも我慢の限度がありますので自然とクロコダイルのリーダーから離れて行ってしまいます。

企業などでプロジェクトチームを編成する時には、村井さんを見習ってクロコダイルをリーダーにしないよう注意すべきです。成果が出ても一人占めされてしまい全体の達成感は乏しいでしょう。

象さんタイプは力があるのに引っ込み思案のところもあります。引っ張り出さないといけません。思い切ってやれる場さえできれば本来の実力が発揮できます。

普段おとなしい象さんたちが結束して動き出すと怒とうの進撃となると思います。クロコダイルも逆らうことはできません。白旗挙げて降参となるでしょう。

クロコダイルは大変な実力も持ち主です。その使い方を間違っているだけです。みんなのためにという方向性の価値に気付いてくれさえすれば強力な戦力となって仲間として戻ってくると思います。