政局展望

安倍総理の一強体制を支えてきた世論の支持が急落しています。結構慌てて積極果敢な姿勢を打ち出そうとしています。ただし、安倍総理に代わる政治家が不在なことから本当の危機感は乏しいです。

2日の東京都議会議員選挙で歴史的惨敗を喫すことが確実な晩に高級フランス料理店に安倍総理、麻生副総理、菅官房長官らがテーブルを囲み今後の政局を話しあったことがその証拠です。

安倍総理としては大幅な内閣改造を早期に実施して再発進を印象付けようとしてます。稲田防衛大臣や金田法務大臣といいうやり玉に挙がった閣僚をこの機に首をすげ替えると伝えられます。

稲田大臣や金田大臣らが交代したからといって安倍政権への印象が変わるとは思いません。交代させない方がおかしいと思っている国民が圧倒的でしょう。遅きに失した感は否めません。

内閣改造という手段を使って本気で返信を印象付けるとしたら一緒にフランス料理を食べた麻生副総理か菅官房長官かのいずれかに閣外に去るよう引導を渡すのが筋でしょう。

そこまでやってしまっては内閣崩壊だと判断したのでしょう。骨格は残留させてその他大勢を交代させることでしのげると踏んだのだと思います。思惑通りには行かないと見ます。

逆に閣僚としての人格や力量に乏しい大臣が太陽に誕生しまたもや失言が飛び出す危険性が高まるからです。人気の小泉進次郎さんだって馬脚を現わさないとは限りません。

目先を変えたぐらいで支持率の再上昇は見込めません。それは今回の支持率の急落は安倍総理個人への信頼感に疑念が生じていることから端を発しているからです。

一方、安倍一強体制の揺らぎを突き政権交代に持ち込もうとする気概と実力を備えた野党が無いことも安倍体制を存続させるのに大きく貢献しています。政権の受け皿が不在ということです。

野党第一党の民進党の責任が重大です。私は、民進党の若手議員たちが党の存亡の危機に陥っている今なぜ執行部にかみつき暴れないか不思議でなりません。

民進党は東京都議会議員選挙で5議席です。仮に都民ファーストの会が国政に進出すれば首都で民進党の国会議員は吹き飛ぶ可能性があります。大都市部ではもはや勝てない政党となり果てています。

このピンチを最大のチャンスと捉え反転攻勢に出るのが若手国会議員です。座して死を待って良いのでしょうか。若手だけで新グループを作り執行部の体たらくを揺さぶるべきです。

目立たなくてはなりません。執行部の方針とは無関係に政権構想を打ち上げても許されます。来年12月に任期満了を迎える次の衆議院選挙は流れとすれば自民党が負ける番です。

もし過半数割れをするような事態になれば自民党が公明党だけでなく連立を求めてくる可能性だってあります。条件を付けて安倍総理に代わる体制づくりにかめる可能性だってあります。

そのくらい大胆な発想し政局の荒波に打って出るくらいの覚悟を持って政治に賭けて欲しいです。民進党内にはとびきり高学歴の頭の良い若手議員が数多いるのに…。奮起を…。