内閣改造、志の高い美しい男は果たして何人いるか。

大学は試験の採点の前期真っ最中です。論文試験の答案と向かい合いながらなるほどうなったり、丸写ししていると首を傾げたりしてます。

神奈川大学の政策過程論の採点が終了しました。人口減少・少子高齢化時代において開成町のまちづくりの実践からどのような教訓が汲み取れるかがテーマです。

講義で採点者に読んでもらうためには冒頭が肝心だと再三促しましたた。最初に印象に残る一言を挿入したり採して点者の興味関心を喚起するよう伝えました。

この手法は就職試験などで大勢の受験者が殺到する場合には必須の注意点です。平凡な書き出しではまともに読んでもらえると思わないほうが良いです。

冒頭の一言で論文全体の結論を示唆出来たら申し分ないです。しかもそれが刺激的なキャッチフレーズならば採点者もぎょっとして引き込まれます。

145人の答案それぞれ工夫を凝らしてました。開成町のまちづくりがステップバイステップで積み上げ徐々に光ってきたことをどう表現するかです。

二宮金次郎の農村復興の手法であり最も基本となる考え方、小さな実践を積み上げていく「積小為大」という四文字を掲げた学生もいました。

「ちりも積もれば山となる」と書かれた答案もありました。学生が頭をひねってことわざに行き着いた様子が思い浮かび笑みがこぼれました。

一番印象に残ったのは「志の高さは男を美しくし国も変える」というフレーズでした。決め台詞みたいなインパクトがありました。

女優の有馬稲子さんが神奈川新聞紙上での随筆の中で書かれていた一節で私のブログで紹介したことがあります。チェックしたのかもしれません。

町長の顔つきが美しくなったかどうかは別にして開成町の発展の背景には志の高さがあったとの見方をしてくれたことは大変にうれしく思いました。

有馬さんは、キューバ革命の英雄、チェ・ゲバラのことを紹介しつつかの言葉を紡ぎ出されました。男前になれるかどうかは志によるというのです。

チェ・ゲバラが歩んだ革命人生を振り返って高い志の男は美しく、そうした男が、国をも変革する源となると総括したのでした。

キャッチフレーズなどと軽々に紹介することは許されません。リーダたちに男としての生きざまを問い、その結果は、容貌に現れると言っているのです。

今日は、安倍内閣の改造の日です。有馬さんが喝破した男の品定め基準を適用して世のリーダたちを眺めてみるのも面白い試みかもしれません。

内閣支持率の急降下を跳ねのけて反転攻勢する王道は美しい男、すなわち志の高い男が配置されているか否かという視点からの厳格な審査です。

志高い男の美しさは、ゲバラのような品格と凄みを兼ね備えた美しさです。単なる美醜というより人相といったほうが適当かもしれません。

記者会見があります。安倍総理大臣と19人の閣僚すべての表情を見極めて志の高さを伺わせる美しい人相の男がいるかどうか探してみましょう。

有馬さんの基準を前提に考えれば、閣僚の中に見当たらなければ国家の変革は、危ういことになります。志が低い醜男の政治は堕落するに決まっているからです。