8月28日から9月1日まで訪中!

(紙粘土のパンダさん 制作;神奈川県開成町下山千津子さん)

神奈川県を中心に日中交流を進めようと立ち上げた「一般社団法人日中歴史文化交流センター」の中国訪問が迫ってきました。お土産も用意できました。

月曜日の28日に中国にとび立ち北京、河南省安陽市、登封市と回り、金曜日の9月1日に帰国予定です。訪中団は総勢26人となりました。

今回の訪中は、今年が日中国交正常化45周年の記念の年であることから民間の立場から歴史と文化の日中交流事業を実施することが目的です。

具体の内容は大きく二つあります。一つは小田原市を中心に活動している西湘日中友好協会が続けている日中青少年の書画展を開催することです。

西湘日中友好協会は、世界文化遺産で甲骨文字が発見された殷墟がある河南省安陽市との間で青少年の書画展を相互開催しています。

今回は3回目となります。漢字の歴史が一目瞭然で解るよう発掘物や書画を展示している国立漢字博物館で開催が決定しました。

もう一つは、民間の研究者たちによる治水神・禹王に関する研究発表、シンポジウムです。禹王が開いた「夏王朝」の遺跡がある河南省登封市で行います。

登封市は、少林寺拳法の発祥の地少林寺が有名ですが治水審・禹王とも関係が深い地です。民間の研究者の禹王に関する活動が活発です。

中国の郷土史研究者にとって日本でも全国各地で中国儒教の聖人とされる禹王に関する遺跡が存在することは驚きです。文化の太いつながりを示す証しです。

富士山を源流とし神奈川県へと流れ込む酒匂川の治水の難所に治水神・禹王の遺跡が存在し今も毎年まつりが開催されていることを紹介します。

また、日本でも民間の研究者が活発に活動を行い足元の歴史を将来を担う子供たちに伝える活動を続けていることも映像で伝えます。

メンバーはシニア世代が多いけれども極めて元気で地域貢献活動を通じて健康で長生き、「生涯現役」を目指しているとアピールすることにしてます。

中国も急速な少子高齢化社会を迎えようとしています。「生涯現役」というスローガンは中国にとてもインパクトあると思います。

私も発表します。私は治水神・禹王と二宮金次郎を大胆不敵に比較して、そこから何を現代に汲み取るべきかを語ることにしています。

両者の共通項は、ともに実践の人であるということです。道徳的に優れた側面だけに光を当てるのは誤った虚像を作り上げてしまうことを話します。

二宮金次郎の思想は「報徳」という言葉に集約されます。中国儒教の経典『論語』からとられてものです。「徳に報いる」とは何かについて話します。

日本人は、中国大陸を侵略し日中戦争によって中国人民に苛烈な苦難を強いたことは忘れてはならないことは言うまでもありません。

1972年の日中国交正常化の際、周恩来首相は「恨みに対して徳で応える」と賠償権を放棄しました。この「徳」に対し「徳」で報いる責務があります。

それは日中交流を通じて日本と中国が「一衣帯水」の関係にあることを常に再認識するよう心がけ中国人民の心の傷をいやし続けることにほかなりません。