中国訪問記2~自治体交流への熱い期待~
今回の中国訪問に花を添えてくれたのは神奈川県小田原市の加藤憲一市長です。自治体のトップが直接参加することで訪中団の格がぐっと向上しました。
中国は礼を重んじる国です。トップに対してはトップに相応しい、いやそれ以上の応対をもって迎えます。加藤市長もひしひしと感じたはずです。
北京での中日友好協会、河南省政府、安陽市政府全て小田原市のトップが代表団を引き連れて中国を訪問したと同等の応対でした。
これまでの交流の積み重ねで中国側の信頼を得ていたことが背景にあります。西湘日中友好協会の小早川のぞみ事務局長を中心に地道な交流がありました。
小早川事務局長の事務室に「気概」という文字が飾られています。今回の中国訪問では、小早川さんの気概が実現に導いたと言っても良いです。
自動車にはねられて再起不能と思うような大けがを負ったのにもかかわらず日中の青少年交流を進めるという精神力で復活しました。
日中国交正常化45周年の今年、交流を続けてきた安陽市で何としてでも青少年書画展を実現するという思いで書画の収集にあたりました。
300を超える作品が集まり中国側の作品と合わせて600点近くの展示となりました。小早川さんの気概があって初めてできた事業です。
小早川さんの次なる願いは民間でここまで努力したのだからこれからは行政がもっと前に出て一緒に日中青少年交流を進めてほしいというものです。
安陽市も同じ思いです。小田原市が今後どのような対応をとるかにかかっていると言っても良いと思います。前進を期待してやみません。
日本と中国は「一衣帯水」の関係にあると言われますが現状は芳しくありません。改善するためには未来を担う青少年の交流を盛んにするのが一番です。
日中の地方自治体同士が友好を目指して青少年交流を進めることができれば力強いです。ここに踏み込んで欲しいというのが小早川さんの熱い思いです。
小田原駅前に校舎を構える私立旭丘高校の水野浩校長も訪問団に同行しました。旭丘高校は安陽市内の国立の高校と提携し交流を続けています。
旭丘高校が先陣を切って実践している活動を小田原市としても取り入れて何らかの青少年交流を進めることを期待しています。
私たちは、中国での展示が終了後、作品を引き取り、日中青少年書画展を小田原市で開催することを計画しています。小田原市も共同で進めてほしいです。
30日河南省政府の歓迎の昼食の時に味なパフォーマンスがありました。同行していた書道家の堤千恵子さんが書を披露しました。
甲骨文字が発見された殷墟のある漢字の故郷で日本人の女性書道家が筆をとって大きな用紙に一文字書き込みました。「響」(ひびき)という文字でした。
堤さんは日本と中国が互いに響きあって友好関係を深めることを願ってのことだということです。堤さんの感性に舌を巻きました。
力強く「響」のハーモニーを奏でるためには力強い実践が期待されます。加藤小田原市長の一歩前に出る決断を期待しています。