中国訪問記7~多士済々の訪問団~
何をするにも基本は人です。人材が揃っていれば取り組みがはかどります。今回の中国訪問団は、多士済々で、全員がそれぞれ力を発揮しました。
書道家が参加して漢字の本場で上質なパフォーマンスを披露したことはすでに紹介しました。団にはソプラノ歌手も加わっていました。
南足柄市在住の橋本京子さんです。表敬訪問の場、懇親会の場、高音で澄んだ美しい歌声が響き渡りました。歌声の力はすごいです。
いささか緊張した会見の場の雰囲気が一挙になごみます。また、がやがやした懇親の場で歌声が響きだしますと注目が集まり皆が聞き入ります。
最高潮に達したのは団員みんなで箱根山を歌った時です。「箱根の山は天下の険、函谷関もものならず」の「函谷関」は河南省の山中の関所です。
8月29日鄭州市の中国鍋のレストランで懇親会がありました。橋本さん、小田原市議の鈴木敦子さん、書道家の堤千恵子さんがいつの間にか和服に衣替えしました。
彼女らのリードで箱根山を合唱しました。とても賑わっていたレストランで中国人の客もいました。中国側の参加者は大喜びでした。
8月30日の晩、登封市で開催された禹王の研究発表会の前夜祭は雑踏のように賑やかで歌を披露する雰囲気ではありませんでした。
日本から代表団が来ていることをアピールしようと橋本さんのリードのもと全員で箱根山を合唱しました。潮が引くように静かになりました。
終了後大きな拍手を受けることができました。国際的な学術的な会議の懇親会であってもお国自慢の音楽の披露は大変効果があることを示しました。
歌の披露で注目を集めた後、研究発表会を切り盛りしていた代表者の常松木さんに紙粘土でできたパンダの人形を贈呈しました。
団に参加した開成町議の下山千津子さんが制作したものです。日本と中国の旗を振って日中友好をかわいらしく呼びかけている作品でした。
お土産品もおろそかにはできません。秘書長が、箱根細工や小田原提灯、富士フイルムの化粧品と様々な品物を用意して工夫を凝らしました。
団員に中国語ができるひとがいると助かります。中国留学の経験がある現職の神奈川県職員が参加しました。八面六臂の大活躍でした。
今回の段には特別参加者が二人いました。一人は旭丘高校の水野浩校長です。安陽市にある国立校と交流を続けていて名前が通っていました。
もう一方は旭東ダイカストというメーカーのオーナー会長で中国・浙江省に進出している山森一男さんです。80代半ばですがとても見えません。
神奈川県山北町に本社工場があります。日中友好のため桜の苗木を大量に植樹する取り組みをされていて中国の人脈が豊富です。
水野さんや山森さんの参加があったおかげで団と中国側との意見交換や懇親の場での話題がぐっと広がり深みも出てきます。
体調が不十分であっても気概で参加された方が3人います。西湘日中友好協会の池田六美会長、小早川のぞみ事務局長、それと添乗員の間地廣政さんです。
車いすや杖の移動でした。3人とも日中友好活動の生き字引みたいな方です。日中国交正常化45周年の記念事業を成功させるとの熱い思いからの参加でした。