民進党、最後の戦いへ、かすかな期待感。
党の再生をかけて臨んだはずの代表選挙が終わったらこれまでの教訓を一顧だにしない人事を行いスキャンダルで火だるまになったかと思えば今度は離党騒ぎ。
民進党の代表選挙からの一連のドタバタ劇は開いた口が塞がらないとしかいいようがありません。政治的成熟のかけらも感じられません。
野党第一党がこの体たらくでは自民党政権にとって代わるなどとのたまうことは、空疎で全くの絵空事です。恥を知れと言いたい気分です。
まず前原代表の政治センスを疑います。10月に重要な補欠選挙を控え選挙態勢を組み立てる際に要となる幹事長を見栄えで選ぶなんて常軌を逸してます。
頭が切れて歯切れが良くても裏に回ってのすごみが効かなければ、このポストは務まりません。口が達者で美人ならばと考えるのが愚かです。
ものの見事に不倫騒ぎに巻き込まれ将来のエースともてはやされた方は離党に追い込まれました。政治は口が達者だけでは務まりません。
このレベルの代表をはしゃいで担ぎ上げた方々は、今いったいどう考えているのでしょうか。特に政治信条をあっさり曲げて支持した人の声を聴いてみたいです。
嘆かわしいのは、党の危急存亡の時に逃げようとする党幹部がいることです。苦しい時こそ歯を食いしばって耐えるつわものが必要です。
がけっぷちの民進党。共産党との共闘関係がどうのこうのは明後日の話です。来月に3補欠選挙を控えて路線闘争をしている余裕はないはずです。
補欠選挙に勝つためには共産党とも平然と手を結ばなければならないことは自明です。一緒に政権を構成するのでは全くありませんから。
まずは、秋の臨時国会の論戦にすべてを傾注して加計学園をめぐる国家戦略特区の闇を暴いて欲しいです。安倍総理の逃げ切りを許してはなりません。
北朝鮮の核開発をめぐってもアメリカと手を組んで強気一辺倒で攻めることだけが選択肢なのか堂々と論戦に挑んで欲しいです。
どれだけ死に物狂いで論戦に臨むかで10月の補欠選挙は決まるでしょう。負ければ前原体制は就任2か月で存続の危機に直面することになります。
気骨のある若手グループが党内党を結集することを考えるべきです。ここで暴れられなければ野党の価値はありません。激しく戦ってこそ次の活路が見えます。
補欠選挙で勝って安倍政権復調となると総理の頭の中に解散の二文字がよぎってくるのではないでしょうか。年内から年明けの政局は一寸先が闇の状況となります。
政権の側にとんでもないスキャンダルが飛び出しでもしない限り民進党は土俵際内追い込まれます。反撃は、スキャンダルの神風頼りでは心もとないです。
そうならないためには民進党はがやるだけやっただめならば解党だと覚悟して臨時国会で戦うしかありません。そのド迫力がこの政党にはありません。
最大のピンチを迎えている今こそ、これまでなかった強固な結束が期待できる最大のチャンスでもあります。かすかな期待感をもって見守ることとします。