安倍総理の圧力一辺倒の北朝鮮政策を選挙の争点に!
トランプ大統領の国連の演説の様子がテレビ画面で流れてくるのを見ているとただ単にがなり立てているだけで落胆しました。
北朝鮮を相手に強気で攻めるのはアメリカの戦略として認めるにしても金正恩主席をあからさまに小ばかにしたところで何の意味があるのでしょうか。
世界の盟主としての品格はもちろん政治哲学がみじんも感じられない人物がその座にいることは世界全体がとてつもない危機に陥っている証です。
トランプ大統領は、大統領選挙で現状に不満を持っている層の国民に対し極端な政策を打ち上げて支持を喚起する戦術をとりました。
世界最強の国の大統領の座に就いてからも全くその手法は変わらず外交の場面でもトランプ手法がそのまま展開されようとしています。
トランプ大統領のやり方はアメリカ国内の支持をつなぎとめるための戦術であったはずです。そのまま外交に応用されると世界が乱れます。
特に安全保障の分野は一歩間違えば軍事的緊張が一気に高まります。そのきわどさを承知の上で発言しているのかわからないところが不気味です。
トランプ大統領の強気一辺倒の圧力政策は朝鮮半島の非核化を実現するためには北朝鮮を破壊する戦争を辞さないというものです。
その結果、万が一核兵器を使用する事態に追いちいるかもしれないという超論理矛盾をどう考えればよいのでしょうか。
恐ろしいキャッチボールが始まってしまったと思えてなりません。エスカレートしていくと止めるのが難しくなります。
わが日本の安倍総理大臣はトランプ路線に追随どころかアメリカと肩を並べて北朝鮮への圧力の正当性を訴えていました。
こちらはトランプ大統領とは違って論理的な表現で北朝鮮に対する対話路線の心配と圧力のみが解決の手段だと断定していました。
自ら北朝鮮の標的になることを買って出たような演説に聞こえました。安倍総理の前のめりの使命感に対し危なっかしさを感じました。
安倍総理個人が身を挺す使命感を持つのはリーダーとして結構なことですがその結果日本国民を危険にさらすことはあってはなりません。
北朝鮮の挑発をたたくと言って逆に戦争で日本が標的にされる危険性を増大させるような演説をして何の得があるのでしょうか。
単純化して敵をたたくことはわかりやすく自らの指導力をアピールする手段となります。しかしその一方で対立は一気に加速します。
トランプ大統領と安倍総理大臣はまるで二人三脚で北朝鮮を凝らしめるためのヒーローを目指して役を演じてしまいました。
北朝鮮はもはや後に引けないでしょう。核開発に猛然と進むことは確実です。その行き着く先が戦争だとしたらこんな愚かなことはありません。
北朝鮮を叩くだけ叩いて留飲を下げていれば良いという状況ではなくなりました。戦争になればとばっちりを受けるのは周辺国民です。
日本国民も北朝鮮は危険で狂気の国だという単純な思い込みから脱して現在進行している事態を冷静にみて判断しないと取り返しのつきません。
来月は、衆議院の解散・総選挙です。安倍総理の北朝鮮に対する圧力一辺倒の外交を最重要の争点として浮上させ国民の判断を仰ぐ必要があります。