安倍総理と小池都知事のガチンコ勝負。争点は安倍政権の存続。

衆議院の解散総選挙の構図が固まりました。安倍総理大臣が解散を正式に表明し小池都知事が新党の代表になることを決断しました。

この2人が今回の選挙の主役です。小池新党が文字通り小池新党となったため俄然注目度アップとなり安倍総理とのガチンコ勝負となります。

ただ2人ともに昨日の記者会見はさぞかし苦しかったと思います。安倍総理の解散の大義名分は一夜漬けみたいなものでした。

再来年の10月に消費税率をアップする、その使い道を変更したので解散して信を問うというのです。理屈になっていません。

いつ一体誰が消費税率の使い道の変更を決めたのでしょうか。これほど重大な案件を正式に議論した形跡がありません。

本来ならば政府与党でしっかりと議論し、使途変更やむなしとの合意を取り付けてそこから信を問うのが常識中の常識です。

解散したいというのが先にあって泥縄式にしかも若い世代の受けを狙って解散理由をこじつけたと言われても仕方ないです。

選挙戦を通じてかなり叩かれます。安倍総理としては苦しい弁明を強いられ選挙結果にも影響を与えることは必至だと思います。

安倍総理の本音は、消費税の使途の変更ではなく北朝鮮対応ができるのは私しかいないので信任してくれというほうではないでしょうか。

安倍総理自ら北朝鮮対応を争点に掲げたのですからこちらも論議が活発になります。大いに議論すべき課題です。大歓迎です。

北朝鮮情勢を利用して政権維持を図ったのかとの疑念が出ます。もう一つは、アメリカのトランプ大統領とともに強気一辺倒の姿勢への危険性です。

前者は、消費税の使途の付焼刃的政策変更と同様解散ありきではないかということです。森友学園や、加計学園疑惑隠しとの批判に直結します。

後者は国民の多くが底流に抱いている懸念です。北朝鮮を叩いていればそれで良いとは思っている国民ばかりではありません。

選挙中に北朝鮮がどのような行動に出るかが不確定要因です。仮にミサイル発射実験をした場合、安倍整理に有利に作用するのか予断を許しません。

攻めの小池都知事は、怒涛の勢いかというとそうではありません。進むも地獄、とどまるのも地獄、ならば勝負ということです。

新党は小池都知事が党首にならなければ存在感が出ません。小池都知事が顔となって初めてスタートラインに立つことができます。

細野さんでは民進党色が強すぎ、若狭さんでは勝負になりません。かといって課題山積の都知事を投げ出すわけにもいきません。

ぎりぎりの判断の中での党首就任だったと推測します。背後には小泉純一郎元総理がいます。会見後小泉元総理のところに向かう映像が流れていました。

小泉元総理の存在が表面化したのはもろ刃の剣です。小泉元総理は原発ゼロ政策の一点突破ですので政策が単純化する恐れがあります。

それと何といっても自民党の方です。安倍総理と全面的に対峙して戦いを挑む姿勢をとれるかどうか。隠しておいたほうが無難でした。

度胸の良さが売り物の小池都知事も不安なのでしょう。しかし勝負に出たからには後には引けません。安倍政権の存続は小池都知事の戦いいかんです。