自公、小池新党、共産党の選挙構図固まる。

政局は、衆議院の解散・総選挙の日を迎え激しく揺れ動いて言います。小池都知事が新党党首就任で野党がてんやわんやの大騒ぎとなりました。

民進党の前原代表は完全に白旗を挙げて事実上の解党宣言です。代表就任してまだひと月足らず。自民党に代わる政権の受け皿の掛け声が空しいです。

しかし、もはや民進党の看板で選挙は戦えないので一人でも多くの仲間を国会の場に戻そうとという判断は正しいと思います。

この決断で民進党の候補者は小池新党へとなだれ込もうとするでしょう。となると残る野党らしい野党は共産党だけとなります。

総選挙を前に構図がすっきりしてわかりやすくなりました。ただ、あくまでも表面上のわかりやすさです。自民党と小池新党の政策の差異は見えてません。

改革保守でしがらみのない政治などというだけではお話になりません。安倍政権と対峙する明確な政治指針が不可欠です。

小池劇場の熱狂だけでも相当に票は動くでしょうが、基本政策そっちのけで議席さえ集めればよいというのではあまりに情けないです。

そうでなくても一番党が厳しい状況下で我先にと民進党を逃亡した面々が小池新党の中枢座るわけで氏素性がさっそうとしていません。

当選目当ての烏合の衆の実態を小池都知事のイメージだけでしのごうとしてもそれは長続きしません。き然たる政策の柱を立ててほしいです。

共産党は野党の孤児となりました。共産党らしさを発揮するチャンスです。小池新党にすり寄る選択はないのですから開き直ってもらいたいです。

現在の政界で最高の腕利きに見える志位委員長の腕の見せ所です。小池新党との違いを鮮明に出して比例代表の得票で勝負して欲しいです。

安倍政権が存続できるかどうかが微妙な情勢に刻一刻と近づいているように見えます。自民党の議席減次第では安倍退陣です。

自民公明両党で過半数を勝敗ラインに設定していますが随分と甘い線引きです。自民は287議席もあります。公明は35議席です。

過半数とは233議席です。89議席も減らしても何とか首がつながるなってあり得ません。与党で50議席減で責任問題です。

一方攻める小池新党も小池劇場選挙で勝ったとしてもあとはよく言って群雄割拠、実態はたこつぼみたいな集団の連合体となります。

党としてのガバナンスの困難さは想像に余りあります。頼りは小池都知事のカリスマ性ですが本人は国会議員ではありません。

混乱は必至です。安倍政権の存続を許さないという意味で小池新党の果たす役割は極めて大きいですがその後の政権運営は別物です。

小池新党が勝利しても自民党の第一党は変りません。安倍総理退陣となれば自民党内でどなたかに政権移動が行われます。

誰が就任しても北朝鮮の核ミサイル開発、大規模災害対策、人口減少と地域間経済格差、財政再建。処方箋が確立していない難問が待ち受けています。

対峙する政策という意味では共産党の果たす役割が大きくなると思います。小池新党では鮮烈な政策の違いを打ち出すことは困難でしょう。