総選挙2~希望の党の失速で早くも勝負あった?~

希望の風船を一気に膨らませたかと思ったらしぼみ方も急ピッチです。小池東京都知事、ピンチです。

実績があっての人気ではなくイメージのみで期待感が膨らんだので逆の状況になると反転攻勢の手は打ちにくいです。

世論調査からの報道では、希望の党の獲得議席数は60議席前後と報じられていて小池効果はありません。

結党当初は、三桁が当然視されていました。60議席では何のための新党だったのか立党意義が問われます。

今回の総選挙は安倍政権の存続の是非、ただそれ一点です。小池東京都知事がシンプルにこの意味を捉えられませんでした。

何はともあれ安倍政権を止めようと思うならばリベラル派を排除したりせずに鷹揚に構えて安倍政権と勝負すればよいのです。

ひょっとしたら政権交代などという観測が出ることは間違いありませんので選挙が盛り上がりブームが起きます。

そのような現象が起きて初めて希望の党の希望は膨らみます。しかし実際の小池都知事の行動は真逆でした。

完全に勢いを止めました。それどころか悪者になりました。排除された立憲民主党の面々が正義の味方となりました。

小池都知事は踏んだり蹴ったりな状況です。ここからどこまで盛り返すことができるのかよい手は見当たりません。

強いてあげれば、一枚看板のしがらみのない政治を唱えて森友・加計問題を追及することぐらいでしょうか。

喜んでいるのは安倍総理だと思います。希望の党の失速は自民党議席の目減り数の減少、政権安定に直結します。

20議席や30議席の減少は織り込む済みでしょうからこの範囲内でとどまれば公明党議席と合わせれば盤石です。

完全に退陣論を跳ね返すことができますし希望の党は憲法改正に賛成ですので逆に憲法改正の基盤づくりが進みます。

希望の党は政策面でもインパクトを出せないまま選挙戦に突入しました。日本をリセットするという威勢の良さは消えました。

小池都知事のカリスマ性をもってすれば荒唐無稽な政策を主張しても許されると思います。本当に残念です。

安倍政権の土俵に乗って政策を提示していては相手の思うつぼです。リセットというからには突拍子のなさが必要です。

低所得者向けの生活保障費「ベイシックインカム」の導入、企業の内部留保に対する課税だけでは迫力不足です。

小泉元総理から知恵を授けられたはずの原発ゼロ政策はどうしてもっと前面に出さないのでしょうか。中途半端です。

日本の将来を考えるうえで原発政策は重大問題です。小池都知事が死に物狂いで原発ゼロを言い出せば影響あります。

結果として安倍政権と外交安全保障、憲法改正で同一歩調をとることだけが目立ち変化に乏しい印象です。

 

東京都知事が国会の移転を核とする首都機能の移転を打ち上げ東京一極集中の是正を訴えたら大きな話題となったと思います。

度胸の良さが売り物の小池都知事にしてはちまちました対応と言えそうです。最高権力の座がちらつき慎重になったのでしょうか…。