教育の町開成で”地域交流デパート”への挑戦!
(神奈川大学 大竹弘和教授)
11日、神奈川大学人間科学部教授の大竹弘和さんより勉強会の誘いを受け参加しました。教育がテーマでした。
場所は、横浜栄区の本郷台にある「地球市民かながわプラザ」の会議室で、主催者は自民党の横浜市議会議員でした。
女性で自民党の横浜市議会議員団で政策の取りまとめの中核を担っているとのことでした。自民党の底力を感じました。
会議室は、ほぼ満席で30数名参加してました。地道なテーマで毎月勉強会を開いている姿勢に敬意を表します。
11日の勉強会のテーマは横浜市が取り組まなければならない学校の統廃合に関係することから市役所の幹部の姿もありました。
大竹教授の主張は大変にシンプルです。学校を民間事業者に積極的に開放して地域資源として活用すべきというアイデアです。
学校というとどこでも教育委員会ががっちり管理の権限を握っていて地域にとって壁となっている事例が見られます。
大竹さんはそこの壁を取り払って民間事業者が活用するほうが有効で地域の教育力を高めることにつながると主張してます。
空き教室を活用して基礎学力をつけさせるための塾を開設するとか、音楽教室を利用してピアノの指導をするとかです。
公共施設の利用ですので低料金でサービスが提供でき高額な塾の費用を負担できない家庭の子供が利用しやすくなります。
こうしたサービスを提供することは家庭の経済力によって生じる教育格差を解消する一つの手立てにつながります。
子供の教育だけではなく高齢者の集う場として活用したり、スポーツ施設としての利活用もありえます。
学校をいわば地域の教育力を高めたり多世代が交流するデパートのように位置付けてもっと活用していこうというものです。
大都市部の中で統廃合される学校のその後の利活用のあり方にとって大変魅力的な提案だと思いました。
一方、地方の中山間地の学校の統廃合に対しても応用が可能かというとそうはいきません。人が多いところでないと難しいです。
また神奈川県開成町のように地方であっても人口と子供の数の増加がある地域では別の方策を考える必要があります。
(開成南小学校)
2010年に開校した小学校があります。空き教室はありません。全面的に民間事業者に委ねるわけにはいきません。
学校の近接地に開発スペースがあります。その地域開発と整合性をとって対応できないか検討の余地があります。
民間事業者が地域開発の核としてスポーツ・文化施設を立ち上げるのがまず最初です。小さくても飛び切り魅力的な施設が絶対条件です。
民間事業者は、事業の一環として本来なら公的に行うべき基礎学力を補う学習塾も展開するイメージです。
学習塾だけでなく高齢者の体力作り教室もありです。要は、民間のビジネスと地域貢献をいかに結びつけて両立させるかです。
学校が近接していますので学校の施設を利用してのスポーツ教室などのビジネスも折り合いがつく範囲内で実施も可能です。
大竹教授の「地域交流デパート」プランは、「教育の町」開成にとって挑戦しがいのある魅力的です。町として挑戦して欲しいです。