2007年、富士山が大噴火してちょうど300年の節目の年の3月に小学生向けの副読本『富士山と酒匂川』を刊行しました。

今なお好評です。写真や図表が散りばめられていて何よりわかりやすいです。大人の読み物としても十二分に通用する内容です。

しかしこの10年で大きな変化がありました。2010年9月8日酒匂川上流部一帯に降り注いだ時間雨量100ミリを超える集中豪雨の発生です。

水源地域の静岡県小山町と神奈川県山北町は激甚災害地域に指定されるほどの被害がありました。山が崩れ堆積していた火山砂が流れ出しました。

中流部下流部の至る所でぼた山のように積みあがりました。1707年の富士山噴火の影響は依然として残り現代にも牙をむいたのです。

私にとってはこの事実は衝撃でした。『富士山と酒匂川』の編集者の大脇良夫さんは「砂地獄」が続いていると表現しました。言いえて妙です。

富士山の噴火の衝撃をもっと広く共有しなくてはならないと考えました。流域全体の危機意識は薄いです。住民に呼びかけ広く連携する必要があります。

昨年4月に「富士山と酒匂川流域 噴火と減災を考える会」を立ち上げて住民への啓もう活動を行ってます。流域の首長への働きかけも始めました。

そうした活動のとりあえずのけじめとして今年の6月流域の首長や神奈川県の防災の幹部を招いてシンポジウムを開催しまし連携の必要性を確認しました。

それと噴火の砂や灰は神奈川県全体、東京都、千葉県にも降り注ぎました。再び同様の噴火が起これば日本の中心地に大きな影響を与えます。

神奈川県西部だけでなく首都東京へ向けて発信したいと思いました。勤務する日本大学危機管理学部の木下誠也教授に相談しました。

木下教授は、元国土交通省の河川局の幹部で治水に造詣が深いです。私の流域単位での治水の必要性に関する問題意識を一発で理解してくれました。

富士山噴火を日本大学危機管理学部で開催するシンポジウムのテーマとして採用し自らコーディネーター役を買って出てくれました。

パネリストには、流域の自治体の代表として神奈川県南足柄市長の加藤修平さんにお願いしました。加藤さんは日本大学の出身だからです。

私たちの「富士・酒匂減災会」の活動に協力していただいた日本大学文理学部の鵜川元雄教授、生物資源科学部の笹田勝寛准教授にも参加いただきます。

それと元国土交通省幹部で砂防・地すべり技術センター理事長の南哲行さんを招き富士山噴火そのものと流域としての対応について討論します。

11月18日の土曜日の正午より2時間、日本大学三軒茶屋キャンパス1310教室で行います。無料です。お時間のある方ぜひご参加ください。

三軒茶屋キャンパスは、東急田園都市線三軒茶屋駅から徒歩12、3分です。

詳細は、こちらをご覧ください。http://www.nihon-u.ac.jp/risk_management/news/。

シンポジウムの第二部は、核物質や放射性物質を使ったテロにいかに備えるかです。