19日、東京・三軒茶屋の日本大学危機管理学部でシンポジウムがありました。前半は富士山噴火、後半は核物質を使ったテロについてがテーマでした。

ふたつのテーマの議論を聞いていて強く感じたのは日本では危機管理という分野、考え方は浸透してきたとはいえまだまだだということでした。

富士山の噴火については2000年前後火山性微動が観測され対策がとられました。3年前長野県の御岳山の噴火で63人の犠牲者が出ました。

それでも危機意識は山梨県や静岡県の近隣地域を除いてはさほど高くありません。富士山を仰ぎ見る神奈川県西部においてさえそうです。

ましてや核物質を使ったテロといったりリスクに備えることはこれまであり得ないとされてきただけに対策は緒に着いたばかりです。

アメリカの大都市では核部質を使ったテロに備える訓練が毎年順次実施されているということでした。アメリカとの違いに驚きました。

発生する確率が極めて低いが万が一発生すれば多大なる被害をもたらす災害にどう対応するのかは対策にかかる経費の問題もあり難問です。

土砂崩れを例にとれば日本全国で危険個所は65万か所に上ります。事前に対策をとっておけば被害額は十分の一に抑えられます。

しかし、予算がなく対策が間に合わず結果的に土砂崩れが発生した後、崩落の防止工事を実施する事例が圧倒的なのが実態だと専門家が語ってました。

土砂崩れ以上にめったに起こらないとされる核部質を使ったテロに備えることは更に困難です。超特殊で極めて費用が掛かる対策ですので当然です。

どのようなケーズがあるか、どういった対策をとればよいのか住民も含めて情報を共有することから始めるしかないと専門家は指摘しました。

私は前半の富士山噴火を取り上げて欲しいと国土交通省出身教授に提案した当人です。総合大学と地域とのつながりを持ちたかったからです。

危機管理学部には国土交通省や警察庁、防衛省といった官庁OBが配置されています。その他の学部には火山や防災の専門家が多数存在します。

この総合力をもって富士山噴火に対応する具体の方策を考察してもらえれば相当の成果が期待できることは間違いありません。

日本大学にとっても相手は世界文化遺産の富士山です。総合大学の強みを活かして直接の火山防災けでなく総合的に取り組むに値すると思いました。

非常時を想定し平時に整備しておくべき法制度の在り方といった法律分野。国際観光のメッカの一つだけに観光分野への影響の研究がすぐに思いつきます。

そして私が狙いとした最も重要な点は単独の市町村ではなく地域全体で総合的な大学と連携が進めば何ができるかという視点です。

シンポジウムには日本大学出身の神奈川県南足柄市長に参加してもらいました。富士山防災に関わる自治体の地域代表としての発言をお願いしました。

富士山噴火をきっかけに日本大学という総合大学とつながりそこから医療やスポーツなど、まちづくり全般での連携へと発展できないかと考えています。