よそ者で、若者で、ばか者。一人三役の若者のこれから始まる物語。

まちづくりに大きな刺激を与えるさ大要素、よそ者、若者、ばか者。この三つの要素を兼ね備えた一人三役ならどのくらいの爆発力を持つでしょうか。

ふるさとを愛し、夢中になってまちづくりにまい進する情熱の人、いわば「ばか者」に出くわすことがあります。この情熱が基本です。

地域に生まれ育った人ではない第三者の視点があることで地域の新しい資源に気づくことはしばしばあります。いわば”よそ者”が持つ強みです。

やはりみずみずしい感性がないと新しい発想が生まれません。若い人の方がそうした感性を持ち合わせています。若さへの期待はそこにあります。

二宮金次郎を学び地域貢献をしようと「あしがら平野一円塾」を立ち上げ活動してます。小田急電鉄に勤務する東大ボート部出身の方がいます。

その方から後輩で農業で起業したい若者がいるので紹介したいと話がありました。会ってみると33歳の若者で神奈川県南足柄市出身でした。

出身高校は小田原高校で私の後輩でした。東大に進みボート部に入部、ボートに明け暮れ、北海道の農場で働いたりして1年留年。新日鉄に就職して5年。

会社を辞めてイギリスの名門オックスフォード大学に留学、経営学を学びました。帰国後ふるさとにUターン、農業で起業を目指してます。

これまでの人生を伺って普通ではありません。早くも波乱万丈。地元出身で地域おこしに熱い情熱がありますので”ばか者”の要素は間違いありません。

海外も含めて外をばっちり見てきてますので”よそ者”の要素も十分です。そして若く発想が柔軟ときています。三要素を兼ね備えた若者です。

農業体験をしたいという都会人のニーズは高いということです。そのニーズをくみ取りインターネットで結び田舎の遊休地を再生させようと考えてます。

耕作されないまま放置している農地を借り受けて適当な区画単位で農業ができるように農地を耕して農業体験希望者に借りてもらいます。

農作物の生育の様子をインターネットで随時発信します。管理のお手伝いは地元の農家の人にアルバイトで手伝ってもらいます。

農地の再生、地元の雇用を実現して都会人と地域とを結びつけるビジネス展開と考えてもらえればよいと思います。時代のニーズをとらえたビジネスです。

小田急電鉄が協力を約束しました。開成町で保有する遊休地を保全しようと具体に動き出しました。開成町内の方からも農地の提供の申し出がありました。

あとは正式に会社を立ち上げて資本を確保して実践に踏み出すばかりとなりました。金融機関との交渉にもすでに入りました。素早い行動です。

ビジネス一辺倒ではなく公共性のある社会貢献事業も同時進行で手掛けて欲しいとアドバイスしました。行政からの支援が得やすくなります。

例えば小さな区画でも子供たちや障がい者の体験学習の場として活用するなどのアイデアが考えられます。行政とタイアップして進めることが可能です。

”よそ者、若者、ばか者”、まちづくりの三大要素全てを兼ね備えた若者の挑戦に心からエールを送ります。できる限りの支援を約束しました。