合併破談後の神奈川県足柄地域の未来戦略1
神奈川県南足柄市の加藤修平市長が小田原市との合併はしないと市議会で宣言したことにより数年来の合併騒動はあっさりと幕を下ろす格好となりました。
財政難を理由に合併に踏み切ったのですから単独で行くということになると財政難をどのように克服するかを明確に説明しなくてはなりません。
広域連携も元のさやに収まることになります。出て行くときは大した相談もなしに出て行き戻ってくるときは戻ってきましたでは済みません。
私は、今度の合併騒動を、足柄地域の市町が共同で未来戦略を創っていくチャンスに転じていくべきだと思います。雨降って地固まるです。
形式的にそれぞれの総合計画を持ち寄るのではなく足柄地域が生き残るための大きな課題に取り組む議論をして未来戦略を打ち出さないとなりません。
もはや単独の市町で対応できるほど生易しい時代ではありません。連携を強固に組んで人口減少・少子高齢化に立ち向かうことが喫緊の課題です。
足柄地域全体を見渡して交流人口を増やす戦略と定住人口を増やす戦略を別々に組んで相乗効果を狙う必要があります。ちまちました話しではだめです。
定住人口を増やすには長期戦略が必要ですが交流人口は短期の手段で効果が上がります。何せ私たちの地域には世界の箱根がついています。
南足柄市と隣接する箱根との連携を大胆に進める必要があります。南足柄エリアの自然遺産が箱根のジオパークの仲間入りをしたのはその第一歩だと思います。
また箱根へと通じる道路建設が進んでいることもプラス材料です。しかし、南足柄市としても単独でもっと強力な新たな観光拠点を創り出さなければなりません。
道の駅構想を進めていますが中途半端です。まず小規模です。それでも地場産品の農産物の生産がとても追いつかないでしょう。
新たな強力な観光資源を創り出す戦略が必要です。私は富士フイルムと官民共同プロジェクトを提案すべきだと考えます。映画の殿堂づくりです。
南足柄市の発展は富士フイルムがあったればこそです。製造拠点は他に移っているとはいえ最大の産業拠点であることは言うまでもありません。
広大な南足柄市内の工場の敷地内に映画の歴史を一目でわかるようなスタジオを造れないものでしょうか。もちろん映画産業界とタイアップして。
遊休施設を活用して撮影所を用意できれば更に映画の一大拠点となります。東京から近く立地条件は申し分ありません。富士フイルムと話し合うべきです。
日本の映画産業界が克帝の繁栄を目指して一致結束してあたれば成功すると確信します。大雄山線の富士フイルム駅前が観光客でよみがえります。
南足柄市を支え続けて生きた富士フイルムに今度は恩返しをする番です。これからも共存共栄を図るために未来戦略を逆提案すべきだと思います。
これからも足柄地域に根差した企業として存続してもらえるようがっちりと手を結ぶことが必要です。合併が破談した今こそすぐに行動すべきだと思います。