合併破談後の神奈川県足柄地域の未来戦略まとめ

南足柄市の加藤修平市長が小田原市との合併断念を表明したタイミングで単独で行くならばどうすればよいのかの私なりの持論を述べてきました。

申し上げたいことは本気になればやりようはいくらでもあるということです。やるかやらないかが問われているのであって、首長の決心と決断次第です。

そもそも神奈川県の西部に位置する足柄地域は知名度こそ低いものの地理的条件と地域資源は有り余るほどある恵まれた地域です。

更に南足柄市のように富士フイルムといった日本を代表する優良企業が立地して破格の税収をもたらしました。大した苦労もなく行政運営できる企業城下町でした。

グローバルな経済社会の発展や技術革新により企業を取り巻く環境が激変したことにより企業は利潤を出すために再編を余儀なくされました。

その余波をまともに南足柄市は受けたということです。しかし私に言わせれば先を読む努力を怠った結果に思えて仕方ありません。

企業からの税収が減り小田原市との合併を選択せざるを得ないところまで追い込まれたのは自業自得です。これまで恵まれ過ぎたことに対する試練です。

加藤修平市長が、市政を志した時の熱い思いを呼び覚まして現状を冷静に見つめ直し諸条件をよく考えて行けば間違いなく再起可能です。

隣接する世界の箱根との連携を徹底して国際観光に努めることは今すぐにやれることです。既存の観光資源に磨きをかけて賑わいを取り戻したいです。

日本や世界に発信できる観光資源が一つ欲しいです。日本の映画界を支えてきた富士フイルムとタイアップして映画村はどうでしょうかと提案しました。

広大な運動公園を有する丘陵地帯を持っているという条件を最大限に活用して先進病院の誘致による地域への貢献というプランを提唱しました。

病院設置の条件は厳しく政治的にも難しい折衝が必要ですが、難しいからこそ挑戦し甲斐があります。近隣の市町とタッグを組んでとりかかるべきです。

先進病院の誘致が実現すれば南足柄市は健康と医療の充実した市としてその名を轟かすことになります。地域経済にも大きな良い影響を与えます。

遺された宿題に真正面から向き合わなければなりません。150ヘクタールに及ぶ膨大な工業系の開発予定地を放置することは許されません。

まずは南足柄市の発展の原動力であった富士フイルムの投資動向の本音をきちんと把握するのがいの一番の課題です。トップの責任です。

そのうえで開発計画を練り直さなければなりません。一番の理想は富士フイルムの投資を呼び込むことです。企業側の意欲を引き出すような交渉が必要です。

開発予定地の近くを走る伊豆箱根鉄道・大雄山線に新駅の設置を求め企業側と交渉すべきです。新駅から小田急線開成駅へのネットワークができるからです。

鉄路と陸路の両方を走れるDMVを走らせることができれば環境にやさしい新たな交通手段として脚光を浴びることになると思います。

すぐにできることから大構想まで様々なプランを示しました。すべて実現可能です。冒頭に述べましたようにやるかやらないかは首長の決心と決断です。