現代版のシルクロード”一帯一路”と神奈川県西部地域の経済戦略。
安倍総理大臣が中国へのけん制政策を改めて中国の”一帯一路”政策と連携していく考えに転換したと報じられてます。私は大歓迎です。
”一帯一路”政策は、中国が地球規模でプロデュースしている新たな経済圏の構築構想です。海上と陸路で現代版のシルクロードを創ろうというものです。
日本はこれまで中国による世界覇権への懸念からこの動きをけん制する姿勢をとり続けてきました。アメリカによる世界戦略が背景にあると思います。
アメリカにとって中国が経済力によって世界への影響力を増大させることは陰りが見えるとはいえ世界の警察官たるアメリカにとって面白くありません。
安倍総理の政策転換の真意を読み取ることはできません。ただ中国の経済発展の流れをようやく認める方向にかじを切ったことを評価します。
色眼鏡で赤い覇権国家とだけ中国を捉えて経済躍進を原動力に資本主義と社会主義の調和を目指す実態から目をそらしてはならないと思います。
中国の壮大な実験に日本の持っている経済力を連携させて日中両国が共存共栄の関係へと導くほうが東アジア地域に安定に資するに決まってます。
日本の古代社会はシルクロードを伝わってきた西アジアの文物できらびやかな文化を育みました。その現代版を模索することは新たな文化創造への夢を広げます。
この政策はアメリカ敵視とは全く異質のものです。アメリカとは環太平洋を通じて深く結びついているのですから両者と良好な関係を築く戦略です。
日本列島を現代版のシルクロードの起点ととらえ直す戦略にまで発展できれば日本の経済発展への道を大胆に転換させる新外交のきっかけとなります。
日本列島から朝鮮半島へ、朝鮮半島から中国大陸。そこから海と陸のシルクロードを通じてヨーロッパ、アフリカ大陸へとつながります。
北朝鮮の孤立によって断絶していた朝鮮半島を中国と結ぶ結節点と位置付け直すことです。北朝鮮を見る視点が大きく変わります。
朝鮮半島を通じて中国を見るわけですので南北朝鮮の和解を支援することは重要な外交政策となります。”一帯一路”は朝鮮半島政策の転換を促す道でもあります。
アメリカの世界戦略一辺倒の色眼鏡を外して中国の経済躍進という事実を冷静に見つめ直すことで日本の進路は一変することの一例です。
中国本土をはじめ世界に広がる華僑のネットワークとつながることも容易になる事が期待できます。豊富な資金力を誇る華僑の投資を促すことができます。
日本の企業は思い切った基盤整備に臆病です。日本経済が縮小していることでマインドも委縮してしまっているからだと思います。
勢いのある華僑のネットワークと共存共栄の関係を図り豊富な資金力を活用できる地域こそが日本の経済社会をリードしていくと思います。
まずは観光資源への資本投下だと思います。富士山と箱根を抱え世界の観光地となっている神奈川県西部地域はその中核を狙える位置にいます。
日本企業ではできないあっと驚くような資本投下を促しに地域経済へ大きな刺激を与える千載一遇のチャンスがやってきたと思います。