外国資本を呼び込んで巨大ビルを再生する。

(旧第一生命 現ブルックスコーヒー所有ビル ウィキペディアより)

私は、夢の近未来イメージがあります。東名高速道路の大井松田インター近くそびえたつ旧第一生命のビルが超近代的ホテルに変身することです。

旧第一生命ビルは東京オリンピックの前の年の1963年に着工され1968年から営業が開始し、2011年にその幕を閉じました。

コーヒーのネット販売のブルックスコーヒーが広大な里山に立つビルや関連施設、土地も含めてすべて20数億円で買い取りました。

少なくとも百億円はくだらないとみられる物件でしたのでとても安い買い物のように思いました。しかし固定資産税だけで3億円以上の代物です。後が大変です。

ブルックスのコーヒーが無料で味わえるため食堂はコーヒーを飲みながら雑談をする人たちで結構にぎわってます。お年を召した皆さんが多いです。

里山の上に立つ地上18階のビルはごくわずかなフロアーしか現在は使われていません。エレベーターも特別の時以外は動いていません。

最上階からみる富士山の眺めは見とれてしまうの一言です。かつては社員食堂として使われていました。この眺望をご馳走に食事ができるのは最上級の贅沢です。

ブルックスコーヒーも手をこまねいているわけではありません。神奈川県とタイアップして施設の活用に向けて新たな展開を図ってます。

神奈川県の黒岩知事の看板政策は「未病」です。いまだ病気に至らない段階でとどめ再び健康な身体に戻すいわば健康づくりを推進しようと躍起になってます。

しかし、「未病」という用語になじみがありませんし健康づくり政策の展開と一体何が異なるのか明確でなく浸透力が弱いという弱点があります。

神奈川県は旧第一生命を『未病バレー「ビオトピア」(me-byo valley “BIOTOPIA”)』と命名し「未病」政策展開の拠点にしようとしています。

「未病」に関わると考えられる諸施設を集約してセンターにしようという構想で来年の3月にオープンすると発表されています。

しかし敷地も箱もデカすぎるのに対し構想が明らかに小さすぎると思えてなりません。お酒をちびりちびりたしなんでいるみたいで豪快さがありません。

相手は高さ79メートルの巨大な箱をはじめ里山一つに点在する施設群です。小さな取り組みを積み重ねたところで有効活用には程遠いと思います。

ここは思い切って設備投資をして富士山を仰ぎ見る最上級の国際ホテルとして再生を図ること、この一点突破に可能性を賭けるべきだと思います。

ホテルが中核施設となればその付属施設として健康づくりの拠点として活用できる余地が生まれます。健康づくりを主力にするのは冒険過ぎます。

建物のリニューアルには相当の資本投下が必要ですので一朝一夕にはいきません。しかしペイするとは思えない投資を少しずつ行うのはもっと危険です。

豊富な資金力を誇る華僑資本を含め外国資本の呼び込む大胆かつ果敢なトップセールスをして投資元をゲットするのが県のトップらしいあり方だと思います。