尺八と書道、日中友好交流懇親会。

昨日から小田原市民会館小ホールで始まった日中青少年書画展の開催に合わせて来日した楊京生氏を迎えて歓迎の懇親会が小田原市片浦のホテルで開かれました。

楊京生氏は小田原市が交流を進めている河南省安陽市の人民対外友好協会の常務理事を始め河南省と日本との交流のキーパーソンです。

急きょの来日となり今日中国に帰国です。こうした形の懇親会となったのは訳があります。安陽市の訪日団が直前になって来日が延期となったからです。

やむ得ない諸事情があるとはいえ中国との日程調整は変更がつきものなのは戸惑います。来月初めに来日ということですので訪日を待ちます。

30人の小規模な懇親会となりました。それでも司会の鈴木敦子さんを始め現役バリバリの女性たちが会を仕切り盛り上げていたのは大きな成果です。

昨日のブログでも述べましたが日中友好関係の団体はどこも高齢者が多くどうしても活力が出ません。行動的な女性たちの活躍に大いに期待します。

小田原市の加藤憲一市長が日本側の出席者の代表でした。加藤市長も手作りで歓迎の催しを企画し実行してくれたことに感謝してました。

ただ、安陽市と小田原市が交流を進展させていくためには一民間団体では明らかに力不足です。市として各団体に呼びかけ体制づくりが不可欠です。

加藤市長は市民が中心になって交流で関係を発展させたい考えだと思いますが推進力がなければ安定的な関係になりません。市の力が必要です。

尺八と書道の取り合わせでパフォーマンスがありました。尺八は小田原市議会議員の大村学さん、書は、書道家の堤千恵子さんです。

尺八も書も源は中国にあり、日本は中国文化を取り入れ日本独特の文化として発展させてきました。日本文化の発展のパターンを象徴しています。

尺八の音色に合わせて筆で文字を書き込む雰囲気は幽玄な世界に誘い込むような緊張感がありました。見事な演出だと思いました。

堤さんが大書したのは「桟」という文字でした。大村さんと日中の架け橋をテーマにしようと話し合い桟橋の「桟」にしたということでした。

平安時代、遣唐使として中国に渡り帰国がかなわず中国の都で生涯を閉じた阿倍仲麻呂が読んだ和歌が「桟」の文字の周囲を包みました。

いつもながら堤さんのセンスには驚嘆させられます。阿倍仲麻呂は日中の架け橋の先達です。祖国に思いをはせる和歌に日中関係の発展の心を盛り込みました。

歌手の橋本京子さんの歌声も響きました。こちらは中島みゆきさんの名曲「糸」に託し日中のきずなの大切さを歌い上げていました。

昨日の催しには鎌倉日中友好協会の会長の東山右徹さんが参加されてました。東山さんは3月程栄華在日中国大使を招き意義ある催しを実行されました。

鎌倉は禅宗のメッカです。中国人の名僧と深いつながりがあります。建長寺、円覚寺は日本の中の中国の代表的建築物です。程大使が初めて訪問されました。

来年、50周年を迎える西湘日中友好協会としては鎌倉日中友好協会に学び今後の日中関係にインパクトを与えるような企画が考える必要があると思います。