動き出した酒匂川流域自治体連携。
20日の日曜日神奈川県小田原市の尊徳記念館で「富士山と酒匂川流域 噴火と減災を考える会」の総会がありました。第3回目です。
会員62人のうち24人参加、20人が委任状でした。参加率が悪いのが課題として残りました。しかし熱心な意見交換の場となりました。
副会長の幕内忠一さんより酒匂川流域の自治体の最新の動きについて説明がありました。自治体同士の連携の動きが強まっているとのことでした。
これは画期的なことです。私たち住民組織ができたのは一昨年の4月です。丸2年で具体の成果が出ました。大きな前進だと思います。
昨年6月小田原市、大井町、山北町、静岡県小山町の市長、町長と神奈川県の防災担当責任者を招いてパネルディスカッションを行いました。
小田原市民会館の小ホール200人を超える参加者がありました。話し合われた最も大切なテーマが流域市町の連携の強化でした。
この手の催しはとかく言い放しで終わりがちです。催しの時は前向きな発言があってもそのまま放置されてしまい結果として行動にならないことが多いです。
パネルディスカッションの終了後、幕内副会長が中心となって神奈川県側の関係する市町全てをヒアリングして回り連携の重要性を改めて訴えました。
とりわけ流域の中心都市である小田原市の加藤憲一市長サイドと再三にわたり協議を積み重ねてきました。その結果小田原市から連携の呼びかけがありました。
中心都市から動き始めると結果がついてきます。防災担当者の集まりだけでなく首長たちの間でも酒匂川流域の連携強化の協議の場を設置する運びとなりました。
しかし、旗振り役の行政だけが動きでは実質が伴いません。地域住民や流域に立地する企業を巻き込んだ動きとすることが次なる課題となります。
私たちの組織も住民や企業により強力に働きかけておこがましい言い方にはなりますが啓もう活動を活発化し行政を側面支援癒えていないすることが大切です。
それともう一つ基盤整備の再検討が必要ではないかとの認識を持っています。富士山噴火時はもちろんのこと昨今の異常気象により集中豪雨が心配だからです。
これだけ全国各地で時間雨量100ミリを超えるような集中豪雨が発生しているのを見聞きするといつ何時酒匂川流域でも起こるかわかりません。
2010年9月に実際にあり上流部で大量の土砂崩れが発生し激甚災害の指定を受けました。対策は道半ばです。再びの集中豪雨が懸念されます。
源流の富士山周辺から最下流域の小田原市までの酒匂川の治水防災に関する基盤整備が果たして十分なのかどうか再点検必要です。
また神奈川県側の最上流部に位置する山北町には1978年完成の多目的ダム三保ダムがあります。土砂の堆積のスピードは予測を超えています。
三保ダム管理の今後の展望も含めた検討が必要です。神奈川県と静岡県の二つの県をまたぎダムも存在ししかも全国有数の急流河川です。
国を巻き込んでの対応の検討が不可欠だと私たちは考えています。国の関与を強める運動も私たちの重要テーマに上げ行動することにしています。