神奈川県開成町長選挙、真の争点1の2
6日のブログで神奈川県開成町が抱える最大の難事業、小田急線開成駅から開発区域にまっすぐ伸びる街路建設について述べました。補足します。
この事業は単なる土木事業ではありません。半世紀以上にわたり企画され事業推進されてきた開成町の南部地域の開発が完了するのです。
私が町長の時に着手された27ヘクタールの土地区画理事事業は今日の開成町の発展のすべてと言って良いぐらいの原動力になっています。
多くの市町村で土地下落による固定資産税の減収への対応に苦慮する中で税収増をもたらしたのですから。それに加えて富士フイルムの先進研究所の誘致です。
この成果をどう受け継ぎ長期的な開成町の税収確保につなげるかが最大の課題です。そのための手段として新しい街路の建設は欠かせないのです。
単なる土木事業として捉えるのではなく開成町の長期にわたる財源確保戦略として位置づける視点を持たなければなりません。
事業費がどのくらい見込まれるのかはもちろん大切ですがその事業の完成によりどのくらいの税収増が図られるのかを同時に見据えることが不可欠です。
人口減少社会にある現代日本の自治体経営で一番大切なのは放置すれば細る税収を維持しできれば増大させるかという企業家的視点がなければなりません。
こうした視点を持つからこそ難事業でも断行すべきものは断行するという選択と集中が図れるのです。ただ座っているだけのトップでは持たないのです。
小手先のちょっとした目立つ政策をいくら打っても本質的な財源確保の政策がなければ結果的に衰退は必至です。トップには強力な意思と手腕が求められます。
幸いにして開成町は他の市町村ではめったにない税収増の拠点を用意してもらっているのです。この拠点を活かせないようでは先人たちが泣きます。
府川裕一現町長の責任は途方もなく大きいのです。自ら先頭に立ち最後の難事業に立ち向かうため檄を飛ばしチームを結成しなければなりません。
なによりも企画が命です。夢のある世界でここにしかないような街路を創造する事業です。夢のある街路は町のブランドイメージをアップし地価に跳ね返ります。
バブル時期のような華美な街路は時代に合いません。環境と福祉の21世紀に相応しい街路、開成町のキャッチコピーで言えば田舎モダンな街路が求められます。
デザイナーの選定が決定的となるでしょう。私ならばネットワークを駆使して情報収集に躍起となるはずです。町の命運をかけるのですからトップの動きが重要です。
世界の中の日本の開成町を意識できないと上手くいきません。グローバル時代に通用する街路とは何か最先端を狙うべきです。
小田急電鉄と富士フイルムの二大進出企業との本気のタイアップも絶対条件です。両社のブランドイメージをも高めることで協力が得られるからです。
こうした枠組みを創り出せるかどうか全てトップ次第です。そうしたセンスと能力を持つトップを選び出さないと事業は成立しません。