”軍都?”横須賀のまちづくり

24日、「立憲主義を守るよこすか市民の会」より声をかけられて横須賀のまちづくりや地域政治、国政の在り方について講演をしました。

京浜急行汐入駅のすぐそばの産業交流プラザという立派な建物の会議室が会場でした。広々とした学習スペースがあるわりに利用者が少ないのが不思議でした。

多くの都市で駅ちかのこの種の施設は高校生らが勉強しようとわんさか詰めかけている様子を見ていますので狐につままれたような感じでした。

集会の参加者は30人足らずの小さな集いでしたが私の講演の後、横須賀市選出の県議会議員と市議会議員とで討論会もあり充実した内容でした。

横須賀のまちづくりを語るうえで避けて通れない課題がふたつあります。一つは基盤整備をするうえで急斜面への対応があります。

斜面が多い横須賀で住宅地開発をしたり既存の住宅地の安全度を高めるためには斜面対策は不可避です。斜面対策が実現できれば逆にアピールできます。

フォレストベンチ工法を紹介しました。急斜面を段々畑のようにしたうえで斜面を金属ネットをアンカーで止めて補強し樹木を植えて緑も保全する工法です。

緑を守りながら斜面対策を進めるまちづくりは同様に斜面対策が必要な全国各地域のまちづくりに刺激を与えると思うと問題提起しました。

もう一つの大きな焦点は基地問題です。ちょうど開成町の面積とほぼ同じ6.4㎢が基地用地でおよそ半分が在日アメリカ軍の占用地です。

戦前からの軍港としての歴史とともに在日アメリカ軍の修理などの拠点になっていて雇用の場にもなっていることから基地を受容する市民意識があります。

しかし市民アンケートによれば将来は基地は亡くなって欲しいと思っている市民が圧倒的だとのデータもあります。市民感情は複雑なのです。

私は講演で自己紹介で開成町のまちづくりに触れて長期ビジョンの重要性を強調しました。長期展望を描き切りそれを堅持することの大切さです。

現在は基地と共存していても将来は転用し在日アメリカ軍基地のないまちづくりを進めるという展望は決して降ろしてはならないと思います。

講演で30年後の2050年には在日アメリカ軍基地のない横須賀を実現するとの長期目標を立てて具体のビジョンを描くことが大切だと述べました。

基地は手品のようにすぐには消えません。それまでの間に横須賀全体としてどのような目標を掲げ整備を進めることから始めなければなりません。

21世紀の中葉、世界はどのように変化しているのかを想像力を働かせて読み切り、横須賀をどう位置付けるか構想力が問われるのです。

ワクワクしてきます。夢を形に変えて市民に提示していけば在日アメリカ軍基地のないまちへの意識づけが徐々に浸透していくはずです。

忘れられてしまった法律のようになっていますが横須賀などかつての軍港出会った4都市を「平和産業港湾都市」にするという法律が1950年に成立してます。

この精神をもう一度蘇らせて諦めることなく在日アメリカ軍基地のない横須賀の夢のあるまちづくりを進めるべきだと述べ市民の奮起に期待を寄せました。