始末に困る人同士の共演。
昨晩、神奈川県秦野市の秦野市文化会館で開催された「秦野からまっとうな政治を取り戻す集い」、盛況でした。大将のデビュー戦は勝利しました。
目標としていた小ホール、満席、立ち見とはいきませんでしたが9割がた埋まってましたので文句なしの判定勝ちといったところでした。
冒頭あいさつする機会をいただきました。主催者のなんつッ亭の大将、古谷一郎さん、ゲストの前文部科学次官の前川喜平さんを始末に困る人と紹介しました。
明治維新から今年は150年、立役者の西郷隆盛が「始末に困る人」でないと天下の大ごとはできないと言っているのを引用しました。
西郷さんは命も名誉も官職も金も要らない人を始末に困ると称していますが「命を要らない」というと誤解を生じそうなので命は除きました。
私利私欲なく正義を貫く人と言ったほうが現代では通用するかもしれません。お2人は間違いなくそうした人物です。世直しを担う方々です。
大将はなぜ自分がこのような活動を始めたかということを熱く語ってました。自分自ら過去の暴走ぶりも紹介していました。
態度の豹変や嘘がまかり通る現在の政治に我慢がならないという心情がひしひしと伝わりました。熱くなりすぎて予定時間を大幅超過するほどでした。
ゲストの前川さんの講演はユーモアたっぷりで笑いの中に随所に本質に切り込む鋭さが満載の素晴らしい内容でした。穏やかそうに見えて正義感の塊です。
前川さんは徹底した自由主義者です。個人の尊厳を重んじ個人の自由をなにより大切にする考え方の持ち主であることがよくわかりました。
この考え方は現在の日本国憲法の根幹をなす思想ですので前川さんは「まっとうな政治」とは「日本国憲法を尊重する政治」と断言していました。
こうした立場に立てば安倍政権が目指す改憲路線とは真っ向からぶつかります。安倍政権が真っ赤な嘘で塗り固められているとあからさまに語ってました。
安保法制も憲法に反した法律であると言い切ってました。現役官僚時代国会前の若者たち集まったデモ隊に交じり反対の気勢を上げていたと話してました。
会場からの前川さんへの質問で道徳教育の話が出ました。前川さんは道徳教育が国家に対する奉仕を強調していることに懸念を示してました。
そもそも国家が道徳という側面に手を出すことに前川さんは慎重なのです。出せるとしたら憲法が求めている理念の中で行うべきとの考え方です。
前川さんがいかに自由主義を大切にしているかがよくわかります。道徳は基本的には民間のレベルで自発的に語られる徳目であるという立場です。
国家が道徳を語り出すと権力に対し従順な人間ばかりを育てファシズムへ駆り立てる下地を作ってしまうという恐れがあるということなのだと思います。
私は前川さんほど自由主義者ではありません。国家や地域社会に対する奉仕を重視してます。ただし奉仕は自発的であるべきです。
世界平和を断固として追求し個人の尊厳暮らしは守る国家や地方政府を創ることが先決です。そうした国家や地方政府ならば自ら守ろうとするはずです。