それにしてもすさまじい豪雨です。同時多発などというレベルではなく東海から西日本一帯がじゅうたん爆撃を受けたような豪雨でした。

死者・行方不明者合わせて200名に迫るという事実に背筋が凍る思いです。2010年9月に経験した豪雨が広範囲に渡ったのだとイメージできます。

時間雨量100ミリを超える豪雨だった山間部では土砂崩れが頻発し河川は濁流が河川敷の施設を押し流しました。今回は各地でそれ以上の被害が出ました。

首長経験者として災害を見る時に視線が注がれるのは県全体としての災害対応が上手く取れたのであろうかということです。

小さな町の町長でした。県の支援がなければ大規模災害の時は立ち向かえません。同時に広範囲にわかる災害が発生した時は気がかりです。

特に横浜や川崎といった県の中枢にも大きな被害が発生した時が心配です。県の関心はどちらに振り向けられるかと言い換えても良いです。

中枢地域への対応が優先されてしまい県全体に与える経済的影響の度合いが小さいところは後回しになってしまうのではないか懸念されます。

決して取り越し苦労ではありません。東京にも大きな被害が及んだ場合は首都を守ることが優先されてしまう可能性があります。

一般財団法人・砂防地すべり技術センターの幹部の方と富士山噴火対応について意見交換を続けています。専門家も指摘しています。

富士山の噴火による降砂が東京にも及び多き根影響が出ることが明らかになると日本の政治経済の中心地の対策に目が行ってしまいます。

東京以外のところは関心が寄せられず対応が後手に回る恐れがあります。平時から地域の連携と国や県との協力関係を明確化しておくことが必要です。

厄介な問題があります。県と同等の権限を有する政令指定都市いわゆる大都市との役割分担です。つい最近も災害救援をめぐる権限でもめました。

政令指定都市の権限を強化する方向で政府の閣議決定がなされました。私は賛成です。県の主たる役割を一般市町村に向けるべきです。

特に神奈川県は人口のおよそ三分の二に当たる600万人が大都市地域の住民という特別の地域です。政令指定都市の災害対応力の強化が望まれます。

大都市の災害対応が基本として自立できれば県の役割は広域的な連絡調整と大都市地域以外の一般市町村の災害対応に集中できます。

県庁所在地の横浜中心の対応から主たる任務を変更することになります。一般市町村の安全度を高めるように県の人材配置の変更も可能となります。

理想的には県の防災関連部局は横浜に拠点を置くのではなく県域全般を見渡して最も安全でかつ広域連携の指示を出しやすい場所に移設すべきです。

何から何まで本部が県庁所在地の横浜にあるということは大災害が発生した場合にあまりに脆弱です。一挙に中枢機能がマヒする恐れがあるからです。

県の防災部局を横浜から移設し主たる任務を一般市町村への支援に移すことは、県全体の防災力を向上させる道だと思います。