前期まちづくり講義終了
昨日、日本大学・三軒茶屋キャンパスの講義が終わり最終レポートを提出してもらいました。神奈川大学は31日に試験があります。
私の時代は、7月に入るとすぐに長い夏休みで9月の中旬ぐらいに前期試験でした。今は9月の中旬から後期講義ですので夏休みも短いです。
休講すれば補講もあります。キャンパスライフは様変わりです。本当にまじめになりました。学生はきちんとこなしています。
私のまちづくり講義はシンプルなのが特色です。理論を講義するのではなく実践体験に基づいた話ですので複雑なところがありません。
まずは私のプロフィールから始まります。ふたつの顔を持ってます。一つはNHKの政治記者としてのジャーナリスト体験です。
もう一つは言わずと知れた神奈川県の小さな町の開成町での町長体験です。二つの体験を経て大きな学びがありました。これを学生に伝えています。
ジャーナリスト体験はめったにない体験の連続で興味は尽きません。しかし決定的な特徴があります。自らは実践者でないということです。
一方小さな町の町長は実践そのものです。自ら発想し発信し職員や町民を鼓舞して町を創るわけです。信頼する仲間と仕事できる喜びを知りました。
学生には実践する人になって欲しいと口酸っぱく伝えています。どんなに小さくても自らが実践して行ったことこそが血となり肉となると伝えてます。
まちづくりそのものについては人口減少・少子高齢化にいかに対応するか現代日本の最大の課題であることを問題提起してます。
社会の一大変化をいかにソフトランディングさせるかが今まさに問われているのです。感性豊かでネット社会に強い若い感性が絶対的に必要です。
今社会のトップとして活躍している世代は人口減少や少子高齢化を知りません。高度成長時代の原体験を引きずりながら今を生きてます。
社会全体が誰も経験したことの無い未体験ゾーンに突入している現代社会は若者の瑞々しい発想を求めているのです。自信を持って欲しいと呼びかけてます。
開成町は人口減少・少子高齢化時代にあって逆の現象を示しています。長期ビジョンと堅持、そして斬新なイノベーションの積み重ねの結果です。
開成町の成功実例はどの地方自治体にも応用可能です。このノウハウの基本を知って地方自治体を目指して欲しいと激励しています。
最後に首長とは何かを論じて講義を締めくくってます。私は住民の半歩前に出て住民自らまちづくりに取り組む意欲を喚起し続ける首長像を理想としています。
自らを律し内外のまちづくりの実例を調べ町の未来のために今なすべきことを考え問題提起し挑戦することが首長の使命だと思います。
新たな課題に挑戦すれば様々な困難にぶち当たります。失敗を恐れる心も芽生えてきます。しかし、恐怖心は使命感が大きければ克服できます。
学生たちに新しいことに挑戦する躍動感、喜びを何とか伝えたいと努めています。感じ取ってくれれば私のまちづくりの講義の目的が果たせます。